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2020年10月11日 (日)

能「善知鳥」

私の足が遠のいていた訳ではありませんが、久しぶりに横浜能楽堂に出かけました。入場者数を制限して上演するようになったと云うことです。本日の演目は「馬場あき子と行く歌枕の旅 第1回陸奥国外の浜 善知鳥」です。「善知鳥」は「うとう」と読みます。作者不詳、一説に世阿弥(能楽ハンドブック)。

行脚の僧が陸奥国(現青森県)へ向かう途中、越中国(現富山県)立山地獄に立寄って下ります。そこに一人の老人、実は昨年亡くなった外ヶ浜の猟師の亡霊が現れ、外の浜の妻子に家にある蓑笠を手向けて弔って欲しいと、伝えるように頼みます。僧はためらいますが、着ていた着物の片袖を解き、これを証拠にと、立ち去ります。
外の浜に着いた僧は妻子を訪ねると、家にあった漁師の着物の片袖は無く、届けた片袖と一致します。蓑笠を手向けて弔っている所に猟師の亡霊が現れます。亡霊は生前、善知鳥などを捕獲して殺生を続けた報いで、地獄では化鳥に責め苦を与えられているので、罪を消して助けて欲しいと懇願して消え失せます。

弔いの場に現れる亡霊は「陸奥の 外の浜なる呼子鳥 鳴くなる声は うとうやすかた」と詠います。
青森駅の近くに善知鳥神社がありますが、その創設は善知鳥中納言安方、現在は安方町に鎮座します。鳴く声の「うとうやすかた」はここから採られているのでしょうか。ともかく無益な殺生の戒めを説いているのでしょう。

蛇足ですが善知鳥神社、偉大な版画家の棟方志功の生家は近所で、幼少の時は境内で遊んだと案内されています。

写真はプログラムより、善知鳥神社、境内の謡跡碑。

   (2020年10月10日観劇・記録)

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#能 #善知鳥 #野村四朗 #横浜能楽堂 

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