黒澤明『姿三四郎』のロケ地、横浜市西区の浅間神社
街歩きで立ち寄る浅間神社は、いろいろな切り口があります。由緒に源頼朝がでてきますし、江戸名所図会には人穴が描かれています。ここでは映画の話題を。
映画監督・黒澤明の初作品は1943年公開の『姿三四郎』、主演は大河内傳次郎です。クランクインは前年12月、芝生の浅間神社境内のロケと伝わります。
神社は1945年5月の横浜大空襲で焼失しています。焼失前は神明造(?)、今は浅間造になっています。三四郎と小夜が出会う階段も作り変えられていることは歴然です。周囲に映っている家並みは、旧東海道側と恐らく三ツ沢から下って来る大坂、現在の浅間下交差点の山寄りだと思います。
公開から80年弱経過しています。どこでも街並みは変わっているでしょうが、横浜中心部は第二次世界大戦の横浜大空襲で焼失していますから、他のどこより変化しているでしょう。映画に留められている街並みは、記録としても貴重に思います。
神社から500mほど南西の浅間台は、1963年公開の『天国と地獄』のロケ地です。タイトルバックに往時の横浜駅西口の様子が留められています。著作権保護期間中ですから、興味あればDVDで視聴して下さい。
出典:「姿三四郎」 1943年 東宝株式会社
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