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2016年9月14日 (水)

神奈川芸術劇場:塩田千春『鍵のかかった部屋』

 神奈川芸術劇場・中スタジオで、本日初日(2016年9月14日~10月10日)を迎えた「塩田千春『鍵のかかった部屋』」に早速行ってきました。

 副題は「第56回ヴェネチア・ビエンナーレ国際美術展日本館 帰国記念展」。中スタジオ(251m2 16.5m×15.2m)は演劇やダンス公演に利用される部屋ですが、その全てを使った圧倒的なインスタレーションです。

 素材は五つの古い木製ドア―、大量の赤い糸、大量の鍵。糸は糸と言うより立体的に不規則に編み上げられていくつかの空間を生み出し、その空間を仕切るようにドアーが設けられています。少し離れて吊るされた大量の鍵。

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 かつて見た、大量の木製ドア―をバベルの塔のように積み上げた21世紀美術館の、古い医療用ベッドを急流のように連ねた発電所美術館のインスタレーションとは異質です。

 おそらく黒い糸を編み上げて古い家の生活の記憶を閉じ込めた、越後妻有の「家の記憶」の流れにあります。ただし「家の記憶」が生活の記憶を閉じ込めたのに対して、今回は何を閉じ込めようとしたでしょうか。いや閉じ込めようとの意図はないでしょう。未知のパフォーマンスを探求するアーティストたちが次々に開ける、あるいは開かないドアを暗示するのでしょうか。アーティストに限る必要もありませんが。

 写真で見る限り、ヴェネチアでは二艘の船(ボート?)を使っています。糸を編み上げた空間はあったのでしょうか。船が何かを目指すものの例えならば、編み上げた空間とドアーはそれに匹敵する気もします。余りこだわらない方が良いでしょうか。

 今日は塩田のアーティストトークがあったのですが承知せず、終えたころに到着しました。私はアーティストトークを余り好みませんが、塩田は一度聞きたいと思っています。暫く前、東京都庭園美術館のそれに出かけたのですが、一時間前に到着したのに満員で聴くことができませんでした。大いに考えるヒントにはなるでしょうけれど、それも絶対ではないからまあ良いでしょう。次の機会を待ちます。

 もう一・二度出かけたいと思います。

   (2016年9月14日記録)

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