相州藤沢・白旗神社の湯立神楽(2014年10月28日)
旧東海道藤沢宿の街道筋、現白旗交差点から200mほど北に白旗神社があります。祭神は寒川比古命・源義経公・他が鎮座します。
かって訪れた折に、境内の案内で湯立神楽の執り行われることを知りました。今夏訪れた時、今年の湯立神楽の案内を見つけて、予定に入れました。当日の解説で、曜日に関わらず毎年10月28日に挙行されると知りました。
14時開始、まず秋季大祭が30分間ほど執り行われました。神事ですから、祝詞・玉串奉奠など他所と同じような進行でした。一つ気付いたことは、別当寺の僧侶が最初に玉串奉奠したこと、神社と別当寺の関係を垣間見た思いでした。
引き続いて、湯立神楽が90分間ほど続きました。白旗神社の湯立神楽は神職によって執り行われる格式高いものだそうです。6人の神職がいました。祭主は、当然、白旗神社の神職です。他は、藤沢諏訪神社(恐らく遊行寺前の)、逗子森戸神社、他も近隣から馳せ参じたようです。日ごろ集まって練習するそうで、各々の神社の神事・祭事にも協力するのでしょう。
以下、祭事から湯立神楽の終わるまで、主要場面を写真にて示します。
全体の雰囲気の確認です。後に使われる神具はすべて祭壇に飾ってあります。例えば、最後に使われる天狗や毛止幾のお面など。
神事で、祝詞を上げる白旗社の神職、一番に玉串奉奠する別当寺の僧侶。
これからは湯立神楽の様子ですが、十二座、すなわち12の場面で構成されていました。確か森戸神社だったと思いますが、三十六座の記録があるそうです。ただし、伝承は絶えているそうです。神事・祭事は一旦絶えてしまえば、復元は絶望的でしょう。いつまでも続いて欲しいものです。
解説は当日配布されたチラシの写しを、写真と合わせて参照願います。
2.初能(はのう)
米を巻きながら踊る様子を見て、源流は能の三番叟などと同じ所にあるのではないかと感じました。能という名称も付けられているし。
4.御幣招(ごへいまねき)
この仕草は多くの座で見かけました。漫画のイヤミ氏のシェーに似ていました。きっと、作者がどこかの神事で見かけたことで、出来上がったのではないかと想像しました。
6.中入れ(なかいれ)
休憩も1座として扱われます。一般参列者にもお神酒と赤飯が振舞われていたようです。撮影場所が確保できないので、私はその場所で立ち続けました。
7.掻湯(かきゆ)
かなりの勢いで、力強く掻きまわしました。静的な感じの多い神楽の中で、ダイナミックな仕草でした。今回は湯玉がほとんど見られず、どのようなご託宣かと解説されました。
9.湯座(ゆぐら・または笹の舞という)
フリスビーを投げるように、笹の葉を振り回しました。仕草が大きいので驚きました。数m離れた位置にいて様子も判らなかったので、熱湯でやけどしないかと腰が引けています。降りかかる時は冷たくなっています。もう陽がかなり傾いているので、反対側に位置すると、逆光に湯玉が光る光景が撮れそうです。そういう写真がどなたかのブログに掲載されていました。
11.剣舞(剣舞)
次の毛止幾と同時に行われます。毛止幾は道化役、口を拭った紙を客に投げつけたり、お餅を渡すふりをして反対側に投げたり、笑いを誘います。
12.毛止幾(もどき)
(2014年11月11日記録)
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