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2014年10月13日 (月)

美術:大館・北秋田芸術祭2014

  名称   大館・北秋田芸術祭2014「里に犬、山に熊。」
  会場   秋田県大館市・北秋田市
  会期   2014年10月4日(土)~11月3日(月・祝)
  鑑賞日  2014年10月3日(金)・4日(土)

  参考   公式ホームページ

 大舘駅到着は3日13時過ぎ。いくつかの条件を縫って出かけたので、開幕前日と当日という変則。秋田県に足を踏み入れたのは初めてで、何かと要領を得ない行動でした。

 この芸術祭は、大館市内と北秋田市内の秋田内陸縦貫鉄道沿線に会場が点在。極力電車移動を心がけたのですが、これより24時間はレンタカー利用でした。

 レンタカーカー店で「作家さんですか?」。横浜から芸術祭に来るなど想像外かも知れません。私は温泉に来るのと同じ程度の感覚でしたが。

 前日は、大館から1時間少々の、会場としては南端の根古集落に向かいました。当日は、根古集落より少し手前の阿仁合駅へ、かっては付近の鉱山で賑わっていたようです。両日とも、大館市内に戻りながら要所要所で鑑賞したり見学したり。

 前日、根古集落は幹線道路から山道に入り、長いトンネルを抜けると集落が見下ろせました。トンネルでは翌日開催の「根古フェス2014」の準備をしていました。作業員と一言二言。明日来れないと言ったら、夜にリハーサルをすると。慣れない道を夜走るのも難儀であきらめました。
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 「日比野克彦+旧浦田小学校:魚座造船所」は後述。

 田んぼの所々に稲架、写真家細江英公が土方巽を写した写真集「鎌鼬」が思い浮かびます。と言いながら写真集でなく芸術新潮を見ただけですが。木村伊兵衛の「秋田おばこ」も印象に残る作品、この写真をメインにしたポスターを各所で見かけました。
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 当日、まず阿仁合駅へ。近くの阿仁川公園で「パトリシア・ピッチニーニ:鯨型気球」が上がり、開会式が行われる予定でした。ただ、コンディション不良で気球は上がらず。屋外イベントはこんなもの。
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 桂瀬駅近くの旧浦田小学校。「魚座造船所」は、全国12カ所に造る星座造船所の一つ。日比野の造る船は段ボールと思っていましたが、木でした。中のブランコ、船は漕げないのでブランコを漕ぐそうです。
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 旧浦田小学校はまだ新しい校舎のようでした。「はざい工房」の展示。体育館のチリの積もった机の向うに「ありがとう 浦田小学校」のポスター。縁も所縁もないけれど寂しさが募りました。
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 鷹巣駅前はシャッター通り商店街のよう、一時の訪問で詳しくは判りません。河哲商店の壁面に「んだっ」の人文字の写真。中に「おかんアート」。
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 大館市街地は駅から少し離れていました。店をたたんだ建物が少なくない。「旧正札デパート」もその一つ。かって、正札デパートに出かける時は、他所行きの服に着替えさせられたと。文化の息吹に振れるのも、おいしいものを食べるのもここだったそうです。化粧品売り場も今は物置。屋上の看板の左側は日比野克彦の作品。
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 周辺散策、各種作品が展示されていました。忠犬ハチ公の誕生の地、犬を主題にした作品も多い。
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 滞在時間は短かかったけれど、地方の様子を垣間見れたので、出かけた甲斐はありました。できれば、山の上の奥の神社会場などにも行きたかったし、各種イベントにも参加したかったのですが。

 芸術で地方再生は無理でしょうが、現状を知ってもらう契機にはなります。日本はどこに向かうのだろうか、そのような思いも強くしました。

   (2014年10月13日記録)

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