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2014年10月

2014年10月23日 (木)

路上観察:下北半島恐山(2014年10月2日)

 青森県下北半島の中央に位置する恐山。11月1日に閉山され、来年5月1日に再び開山されるまで長い冬ごもり。JR下北駅と恐山を結ぶバス路線は運休、恐山休憩所も閉鎖と案内されています。しかし、恐山展望所は11月3日まで利用可能との案内があるので、自家用車など利用すれば入山できるのでしょう。

 10月2日、宮城県仙台市から青森県青森市に移動する途中で、恐山を訪れました。今回はJR線・公共交通機関を利用しました。体験して判ることもありますので、何かの参考になればと思って遅れ馳せながら整理しました。

 当日の行程は次のとおりでした。
  仙台(06:40・はやぶさ95)~(08:35)八戸(08:58)~
             (09:38)野辺地(10:13)~(11:03)下北
  下北(11:10・バス)~(11:55)恐山
   恐山参拝
  恐山(13:00・バス)~(13:40) 下北
  下北(14:09)~(15:06)野辺地(15:18)~(16:07)青森

 ポイントは恐山の滞在時間。下北・恐山間の往復のバス時刻を考慮すると、恐山の滞在時間は1時間か4時間。
 1時間あれば参拝と境内一周は十分可能で、恐山の雰囲気を味わえます。4時間は想像ですが、加えて境内の温泉に入る、食事、奥之院巡りなど広範な周遊、いたこの口寄せ(普段行われているか否かは不明)などの見学も可能でしょう。

 私は当初4時間を予定していましたが、1時間に変更しました。平日で人出も少なく、紅葉にもまだ早かったので、間が持たないと思ったからです。

 食事は、恐山・下北駅前・野辺地駅前で可能です。しかし、今回は移動優先でしたから、この行程では食事が採れませんでした。恐山から戻った下北駅前の土産物店で菓子パン二つを買って電車待ちの間の昼食でした。

 なお、行程中に三沢市寺山修二記念館を盛り込みたかったのですが、時間的に無理で諦めました。

 以下、写真で恐山の様子を示します。JR大湊線下北駅は、本州最北端の駅です。
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 恐山行のバス車内では、録音ですが観光案内がありました。歴史や御詠歌が流れます。途中の恐山冷水では、手水を使うほどの時間ですが停車します。なお、冷水であって霊水でないのを不思議に思いました。
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 恐山の山門を入ると温泉があります。男女別に何か所かあります。すぐ後ろに本堂。
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 本堂の裏手から火山ガスの噴出する岩肌が続いて地獄に例えられ、湖を取り巻く白砂の浜が極楽に例えられます。
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 縫うように周遊道、所々に堂があって死者を悼む品々や風車が供えられていたりします。
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 次に行く機会があれば恐山再訪、下北半島を一周したいです。観光地も多いですが、大間町・むつ市・東通村・六ヶ所村の原発関連施設を遠目にも眺めたいです。

  (2014年10月23日記録)

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2014年10月13日 (月)

美術:大館・北秋田芸術祭2014

  名称   大館・北秋田芸術祭2014「里に犬、山に熊。」
  会場   秋田県大館市・北秋田市
  会期   2014年10月4日(土)~11月3日(月・祝)
  鑑賞日  2014年10月3日(金)・4日(土)

  参考   公式ホームページ

 大舘駅到着は3日13時過ぎ。いくつかの条件を縫って出かけたので、開幕前日と当日という変則。秋田県に足を踏み入れたのは初めてで、何かと要領を得ない行動でした。

 この芸術祭は、大館市内と北秋田市内の秋田内陸縦貫鉄道沿線に会場が点在。極力電車移動を心がけたのですが、これより24時間はレンタカー利用でした。

 レンタカーカー店で「作家さんですか?」。横浜から芸術祭に来るなど想像外かも知れません。私は温泉に来るのと同じ程度の感覚でしたが。

 前日は、大館から1時間少々の、会場としては南端の根古集落に向かいました。当日は、根古集落より少し手前の阿仁合駅へ、かっては付近の鉱山で賑わっていたようです。両日とも、大館市内に戻りながら要所要所で鑑賞したり見学したり。

 前日、根古集落は幹線道路から山道に入り、長いトンネルを抜けると集落が見下ろせました。トンネルでは翌日開催の「根古フェス2014」の準備をしていました。作業員と一言二言。明日来れないと言ったら、夜にリハーサルをすると。慣れない道を夜走るのも難儀であきらめました。
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 「日比野克彦+旧浦田小学校:魚座造船所」は後述。

 田んぼの所々に稲架、写真家細江英公が土方巽を写した写真集「鎌鼬」が思い浮かびます。と言いながら写真集でなく芸術新潮を見ただけですが。木村伊兵衛の「秋田おばこ」も印象に残る作品、この写真をメインにしたポスターを各所で見かけました。
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 当日、まず阿仁合駅へ。近くの阿仁川公園で「パトリシア・ピッチニーニ:鯨型気球」が上がり、開会式が行われる予定でした。ただ、コンディション不良で気球は上がらず。屋外イベントはこんなもの。
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 桂瀬駅近くの旧浦田小学校。「魚座造船所」は、全国12カ所に造る星座造船所の一つ。日比野の造る船は段ボールと思っていましたが、木でした。中のブランコ、船は漕げないのでブランコを漕ぐそうです。
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 旧浦田小学校はまだ新しい校舎のようでした。「はざい工房」の展示。体育館のチリの積もった机の向うに「ありがとう 浦田小学校」のポスター。縁も所縁もないけれど寂しさが募りました。
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 鷹巣駅前はシャッター通り商店街のよう、一時の訪問で詳しくは判りません。河哲商店の壁面に「んだっ」の人文字の写真。中に「おかんアート」。
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 大館市街地は駅から少し離れていました。店をたたんだ建物が少なくない。「旧正札デパート」もその一つ。かって、正札デパートに出かける時は、他所行きの服に着替えさせられたと。文化の息吹に振れるのも、おいしいものを食べるのもここだったそうです。化粧品売り場も今は物置。屋上の看板の左側は日比野克彦の作品。
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 周辺散策、各種作品が展示されていました。忠犬ハチ公の誕生の地、犬を主題にした作品も多い。
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 滞在時間は短かかったけれど、地方の様子を垣間見れたので、出かけた甲斐はありました。できれば、山の上の奥の神社会場などにも行きたかったし、各種イベントにも参加したかったのですが。

 芸術で地方再生は無理でしょうが、現状を知ってもらう契機にはなります。日本はどこに向かうのだろうか、そのような思いも強くしました。

   (2014年10月13日記録)

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2014年10月12日 (日)

美術:みちのおくの芸術祭 山形ビエンナーレ

  名称  みちのおくの芸術祭 山形ビエンナーレ
  会場  山形県郷土館「文翔館」、東北芸術工科大学キャンパス、他
  会期  2014年9月20日(土)-10月19日(日)
  鑑賞日 2014年10月1日(土)

  参考  公式ホームページ

 

 地方の美術展巡りを旅の目的とするのは、美術館賞に留まらない意味があります。内容・規模で都市型美術展に勝るとは思いませんが、自然との共生や過疎の課題を知る、貴重な機会になります。

 

 10時過ぎに山形駅着、乗合バスで10分ほどの「文翔館」に移動。

 「文翔館」は重要文化財指定の旧山形県庁舎・県会議事堂。建物や常設展示は無料で一般公開されていました。議場ホールなどは貸出されていて、そこが今回の展示会場でした。

 「荒井良治」は、山の入口となるゲートを周辺の特産品や曰くありげな素材で作り上げています。神聖な場所へのゲートですが、堅苦しい訳ではありません。例えばお札、名産の麩を使って“おふだ”なんて。
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 「料理創作ユニット・ごま」は食をテーマに、ジャンルや物事にとらわれない自由で新しい料理活動を目指しているそうです。中庭の小屋の保存食の展示は、見た目に美しく、雪深い山形の料理の原点を見事に伝えていました。
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 他に「梅佳代」など。できれば週末に出かけて、ライブやイベントも味わいたかった。時間があれば山にも分け入りたかったです。

 建物も見ごたえありました。ファサードは重厚で威厳を漂わせます。館内も同様ですが、講堂は特に華やか、中央の絵は「高橋由一:山形市街図」。近寄れず細部は判りませんが、ここにあったのね。
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 徒歩でひとまず駅に戻る途中で「山形まなび館」と「旧西村写真館」に寄りました。

 「山形まなび館」は山形県下初の鉄筋コンクリート造校舎として建設された山形市立第一小学校。平成13年に有形文化財指定、平成22年に現在の状態に。
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 「旧西村写真館」は大正10年建造、平成7年廃業、現在は不定期公開。内部は廃業当時の状態が保たれ、和合亮一の詩が書かれた衣装展示は、着用可能でした。
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 「東北芸術工科大学」へ向かうバスは2時間ほど後、仕方なしにタクシー利用。小型車で1800円ほど。

 「三瀬夏之介×東北画は可能か?」は大型展示。案内の一部に『三瀬は「東北をひらく」と題して、民俗学的アプローチによる現代美術の一つのあり方として、ここ山形の小盆地宇宙を表現します』。音楽に民族音楽を取り入れたアプローチがあるように、絵画に土着的な思想を感じさせる表現があってもおかしくないでしょう。指導する学生たちの絵を含めて可能性を感じました。不思議な印象の作品群でした。
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 東北画は、ヨコハマトリエンナーレ2014「やなぎみわ:移動舞台車」の周囲に巡らした幕の絵が多少の参考になります。不思議な絵と思っていましたが、山形で氷解しました。
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 一階通路に「ひじおりの灯」。何かで話題になったのを読みましたが、現地で見たいものです。
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 駅に戻るバスが30分以上無く、歩きました。来る時のタクシー料金から5Kmと想定。途中の「やまがた藝術学舎」にも寄りました。合計して約1時間の歩行。

 

 一番印象に残ったのが「東北画」。これから注目します。昨年、平塚市美術館で三瀬の企画展が開催されたそうですが見損ないました。もっとアンテナ高くしておかないと駄目。

 知らない街で真っ先に欲しいのは地図。近くは徒歩の、遠くは所定交通機関の移動時間を添えてあるとありがたい。私は出来る限り徒歩で街を歩きたい方。残る時間と調整しながら行き先を追加したり、途中で観光案内に載らないであろう発見ができたり。

   (2014年10月11日記録)

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