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2014年7月 1日 (火)

音楽:神奈川フィル第300回定期演奏会

  指揮  川瀬賢太郎

  演奏  神奈川フィルハーモニー管弦楽団

  独唱  秦茂子 (S)
      藤井美雪(Ms)

  合唱  神奈川フィルハーモニー合唱団

  曲目  マーラー:交響曲第2番ハ短調「復活」

  会場  横浜みなとみらいホール(1階13列22番)
  公演  2014年6月27日19:00~20:40

 

 極めて真摯な演奏であったと思う。いつだって神奈川フィルは真摯な演奏をするけれど、オルガン前席を埋め尽くした合唱団、客席から見えない舞台袖で演奏するバンダまで、一体となって300回記念演奏会を印象深いものに仕上げたという意味で、より真摯な演奏と感じた。

 

 話は少しそれるが、前回定期から今回定期までの間の神奈川フィル関連の出来事を少し。

 第1ヴィオリン・メンバーのお二方のリサイタルを聴く機会を得た。取り上げた曲も違うし、会場・雰囲気も違う。ブログに感想を書きそびれたけれど、各々を四文字熟語で表せば「胆大心小」「温厚篤実」になるだろうか。当たり前のことだけれど、アーティストとしての自己主張を垣間見た。そういうお二方というか、今回の第1ヴァイオリンは6プルト・12人だったけれど、一つの到達点に向かって演奏する姿を思い浮かべて、神奈川フィルの凄さを改めて感じた。

 もう一つは、前日の公開リハーサルに参加する機会を得た。大体、誰でも参加可能だから、興味あれば神奈川フィルのホームページをこまめに見ていれば判るだ。練習所(かながわアートホール)も同様。そのリハーサルに先だって、指揮者・川瀬賢太郎のプレ・トークがあった。そこで「僕のような若い指揮者には、マーラーは金もかかるし、なかなか振らせて貰えない」との一言(そのままではない)が印象的だった。その思いをぶつけるのは、今でしょう。

 

 第1楽章が始まり、ヴィオリンなどがトレモロで奏でる中、低音弦が息を継ぐように荒々しい第1主題を提示、各楽器が加わって激しさを増して一旦納まる。ヴァイオリンが上昇音型の慈しみ深い第2主題を提示。ホルンと低音弦が快活な新しい旋律を提示して発展、ホルンとオーボエが葬送行進曲風の旋律を奏で、ハープが提示部を結ぶ。

 演奏に20数分を要する第1楽章の4分の1まで進んだことになる。この時点で、既に冒頭に述べた真摯な演奏、大曲であるのに何とも自然体の演奏との印象がほぼ形成された。とするなら、聴く方だって、週末の2時間をゆったりした気持ちで楽しめば良いだろうとも思った。緊張感を欠くという意味ではない。

 

 第300回記念演奏会が素晴らしいものになったことは言うまでもないが、いくつか思うことを整理しておく。

 常任指揮者・川瀬は今回で2回目の定期演奏会の指揮。前回のブラームスで上手く表現できない何か気になる部分を感じたが、今回はそのようなことはなかった。神奈川フィルとも良い関係を築いていけそうに感じた。メンバーが若い指揮者を盛り立てていることもあるだろう。

 暫く前からティンパニー・パーカッションが気になりだした。音楽が良く締まる、緊張感を高めるとの意味。今回は特にそれを感じた。管も素晴らしいし、弦は言うまでもない。神奈川フィルを連続して聴くのはここ5年、その中に2010年5月の創立40周年記念演奏会における「復活」が含まれる。どうだろう、神奈川フィルは着実に前進している。

 合唱が座ったまま歌いだして意表を突かれたが、今回も素晴らしい響きで演奏を盛り上げた。それと、バンダの演奏も見事、舞台上との響きの遠近感も適当、多くない私の体験の中で今回のバンダが一番素晴らしい。

 メゾソプラノ・藤井、第4楽章で歌いだすと、まるで地の底から響くように感じさせて緊張感を増した。ソプラノ・秦は長いこと待たされるが、第5楽章で歌いだせばやはり華。

 

 余韻を持続したままに、暫く前に加えて貰ったお仲間と懇親会へ。第1ヴァイオリンのHさんも駆けつけて頂いた。盛り上がったことは言うまでもない。はっきりいえば、いつも盛り上がっているけれど、特に。

 終えたばかりで何だけれど、次は2020年の50周年記念、年に10回の定期演奏会だからおよそ10年後に第400回記念。自分自身が元気でいることが必須だけれど、戦争や紛争のない世界の実現こそ不可欠。音楽も楽しめる日常が持続して欲しい。それには何がしかの微力を尽くすことも必要、考えよう。

   (2014年7月1日記録)

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