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2014年3月 4日 (火)

演劇:世amIプロデュース「天主物語」

  原作   泉鏡花
  演出   久保庭尚子

  出演   老婆・富姫   森田小夜子
       図書之介    吉田俊大
       男       仲谷智邦
       女1      木母千尋
       女2      鈴木みらの

  会場   アトリエ第七秘密基地
  公演   2014年2月21日(金)~23日(日)、全4公演
  鑑賞   2014年2月23日(日) 14:00~15:15(休憩なし)

 多くを知らないけれど、「天主物語」が制約の多い小劇場系の舞台で演じられたことはあっただろうか。どちらかと言えば、伝統芸能の大物役者が演じる舞台がスタンピングされている。それは絢爛豪華であろうと想像するものの、見たことはないのだが。

 ビルの地下室、何もない長方形の空間。二分した片方が客席でおおよそ50。

 場面は播州姫路・白鷺城天主の第五重。舞台は階段状で高楼をイメージしているのだろう。様々な様子から客席と舞台を入れ替えていると知れる。つまり普段の客席が舞台、舞台が客席になっていた。いつもは客が入退場する上手の通路、舞台後方の階段を利用して、役者が登退場する。客が入場する前から抑さえられた照明の下、舞台には図書之介が微動だにせず座っていて、異界の雰囲気を放っていた。

 原作で役名のある登場人物を数えると19、他に大勢。これを5名で演じるから相当無理があるのは見る前から承知していた。それを如何に乗り越えて客を納得させるか、そこに面白みがあり、小劇場系演劇の醍醐味があると言える。

 老婆の妄想?のうちに前半の物語は展開するという入れ子構造。富姫と図書之介は役が固定。男・女1・女2が様々な衣装・声色・動作で役を入れ替えた。

 図書之介の登場の仕方、要求した身体表現、音楽の使い方などに鈴木忠志風が感じられた。久保庭は長いこと鈴木忠志の下で重要なポジションにあったから、その影響の排除はなかなか難しいだろう 

 

 制約の多さを如何に乗り越えるかに興味を絞れば、ある程度成功していただろう。その上で。

 役者は皆しっかりした身体表現をしていた。流れは原作に忠実であるから、想像で補なえる部分もあったが、それはそれで正しい?演劇への接し方だろう。一人何役も変るので、原作を知らないとやや混乱しそうに感じた。富姫と図書之介にフォーカスして、禁断の愛を浮かび上がらせるように多少整理しても良いと感じた。

 音楽は比較的多用された。ここで具体的に曲名を指摘できないが、かなり違和感を感じた。流れに抗うような選曲の仕方もありだろうが、ここでは成功したと感じられなかった。最小限の音響効果あるいは省略してしまった方が良いと感じた。

   (2014年3月4日記録)

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