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2014年1月26日 (日)

音楽:神奈川フィル第295回定期演奏会

  指揮  サッシャ・ゲッツェル(首席客演指揮者)

  独奏  石田泰尚(ヴァイオリン)
      山本裕康(チェロ)

  演奏  神奈川フィルハーモニー管弦楽団

  曲目  ブラームス   :ヴァイオリンとチェロのための二重協奏曲
      ハルボルセン  :パッサカリア(ソロ・アンコール)
      ワーグナー   :歌劇「タンホイザー」序曲
      R.シュトラウス :歌劇「バラの騎士」組曲
      J.シュトラウスⅡ:狂乱のポルカ(アンコール)

  会場  横浜みなとみらいホール(1階13列22番)
  公演  2014年1月25日14:00~16:05(休憩15分)

 

 前回定期の演奏にはいささか首を傾げた。今回も首を傾げたのだが、ただ、その向きは逆。
 前回は音に違和感を感じたが、今回は演奏に大きな好感を抱いた。あまりにも艶やかで張りのある音、こんなにもオーケストラの音は変わるかと思った。定期演奏会に通う意味合いが判ったような気がした。一度や二度でなく、長く親しむうちに判ることもある。

「二重協奏曲」
 オーケストラが力強く4小節の序奏、その間にいつもより上質な何かを感じた。まさに「ビビビ」。ちょっと古すぎるけれど、その何かを私は下手でも言語化できない。そして、独奏チェロがカデンツァを惹き始める。明瞭だけれど温もりを感じさせる。オーケストラの短い間奏を経て独奏ヴィオリン。繊細だけれど力強さも併せ持つ。そして、両者が絡み合い、オーケストラも絡み合って至福の演奏を展開。
 協奏曲の生演奏では、独奏楽器が際立たないこともままある。この日の演奏は、独奏ヴィオリンも、独奏チェロも、オーケストラも、自己の存在を際立たせていた。まるで録音のようにバランスの良い演奏だった。
 楽団員からソリストを選出しての協奏曲を聞くのは好きだ。まして神奈川フィルの顔でもあるソロ・コンサートマスターと首席チェロ奏者だから殊更。仲間内で作り上げる音楽を指揮者がやさしく後押し、そんな印象だった。

「パッサカリア」
 ヴィオリンとチェロのアンコールピースを知らないけれど、でもパッサカリアを演奏してくれるなんて。この曲、演奏に7分少々を要する。でも大好き。こんなに良い気持ちにさせて貰っちゃって良いのかな。

「タンホイザー」
 ドッペルから管に惹き付けられていたのだが。緩やかに巡礼の合唱が始まり、二音目の和音で一気に演奏に惹き込まれた。ワグナーの曲中で最も聴く機会が多い。耳にこびりついているというのは言い過ぎかもしれないけれど、魅力的な旋律に惹かれ、弦が繰り返す下降音形にも惹かれる。ワグナーの重厚さも魅力的だが、対立しながらもバランスよく響く管と弦、打楽器も忘れてはいないけれど、もう全幕演奏して欲しい。

「バラの騎士組曲」
 ウィーンを舞台にした、元帥夫人の火遊びから起こる行き違いをテーマにした喜劇。軽やかさをまとった洒落た雰囲気を醸しだす。オペラの各曲を抜粋したものでなく、組曲として作られたもので、連続した一曲である。
 ウィーン生まれのサッシャ・ゲッツェル、そしてここまで充実の演奏をしてきた神奈川フィル、もう悪くなる要素などないでしょう。

「狂乱のポルカ」
 かくして年の初めの演奏会は、大団円のうちに終わる筈だった。しかし、アンコール曲の用意が。
 これまでの指揮ぶりを割りにシンプルと感じていたが、それでオーケストラから見事な音を引き出した。でもアンコールでは、腰をくねらせ、ジャンプするなど、動きまわった感じ。“これがウィーンだ”と思ったかどうかは定かではないが、楽しい雰囲気を充満させた。大きなブラヴォーを。

 

 もう二つおまけ。

 コンサートマスターは「タンホイザー」までが崎谷直人。大分慣れてきたようで、指揮者出入りなどにも配慮が行き届くようになって好感を抱いた。まだゲストだが、もう立派な新コンサートマスターだ。
 そして、「バラの騎士組曲」では、席が一つづつずれて空いたところに、ドッペルで独奏した石田泰尚が座った。神奈川フィルも偉いサービスだな、と思ったりして。思わぬお年玉か。

 そして、私は早く会場を出たので現認していないが、ご一緒させて戴く「We Love 神奈川フィル」のお仲間が、着替えを済ませたサッシャ・ゲッツェルが見送りに出てきたと。神奈川フィルのメンバーが見送りしているのを聞いて、出てきたのだろうか。サインと一緒に写った写真を見せて頂いた。演奏後の見送りも大変だと思うが、でも嬉しく思う。そしてサッシャ・ゲッツェル、なかなかやるな。

   (2014年1月26日記録)

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