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2013年12月31日 (火)

2013年回顧(3)  演劇2 MODE、チェルフィッチュ、etc.

 利賀サマーシーズン2003以外の演劇鑑賞は以外に少なかった。全てをリストアップが可能だ。

   

   1.MODE公演「城」 
   2.RUKADEN Produce R3「跫(あしおと)/不完全犯罪」
   3.ハイバイ「月光のつつしみ」
   4.神奈川芸術劇場「愛のおわり」日本版
   5.タイニーアリス「韓国新人劇作家シリーズ第二弾」
   6.劇団MODE「失踪者」
   7.劇団MODE「審判」
   8.劇団MODE「城」
   9.チェルフィッチュ「地面と床」

 

 3月のMODE公演「城」を除けば、残る全ては9月以降の鑑賞、意識したわけではないが随分バランスが悪かった。

 劇団MODEは、SCOTと並んで最も古くから親しんできた劇団、チェホフ・ベケット・近松などが思い出される。7年前くらいからだろうか、カフカに取り組んできた。12月の数週間で「失踪者」「審判」「城」を連続上演したのは集大成だろうが、まさに快挙。3月の「城」公演は、連続上演に向けての布石だったのだろう。
 いずれの演目も数回観ていて、以前に比べてあっさり目と感じたことが無きにしも非ずだが、でもカフカの世界は十分に堪能できた。主人公が、カール・ロスマン(失踪者)、ヨーゼフ・K(審判)、K(城)と匿名性を高める、というよりはアイデンティティ喪失の過程だろう。今、連続上演する意義はそこにあると捉えた。

 

 チェルフィッチュ「地面と床」も、様々な社会問題を背景に置いて重みある内容。以前より、若者たちからの問題提起の意識が強かったが、今回はより大きな問題提起が為された。特徴ある身体表現は後退して随分と穏やかになった。変りといっては何だが「間」の重視が特筆される。これからも変化を続けるだろうが、その様子を追い続けよう。

 

 「月光のつつしみ」は、岩松了の古い戯曲。日頃は養生シートを被せてある人の本質をむき出しにしたらどうなるか。役者の凄さを感じさせられた。
 凄さを感じさせられたのは「愛のおわり」も同様。二人しか登場しないに等しい役者が、下手奥から上手手前に引かれた一本の仮想線上で、限られた身体表現と激しい言葉で対峙する。2時間余の間、緊張感を切らすことがなかった。
 いずれも、平田オリザの周辺で活動する演劇人たちと認識している。

 

 「跫(あしおと)/不完全犯罪」「韓国新人劇作家シリーズ第二弾・ピクニック/罠」は、韓国若手演劇人と日本演劇人とのコラボレーション。ことさらコラボレーションを意識しなくとも、内容で十分に見せていた。韓国も日本も人々の考え・行動に大きな相違はないと実感できる。相違が有るとすれば国の形。小劇場というささやかな場ではあるが、こういう関係は末永く続くことを願いたい。

 

 今年は、考えさせられる重厚な芝居を観てきたと言える。意識した訳でなく、悪いことでもないけれど、来年は小劇場系で、若い人の紛れ込みたい思いがしている。むらっ気が有るのでどうなるかは定かでないが。

   (2013年12月31日記録)

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