随筆:雪は天から送られた手紙
Google に雪のかわいいイラスト(引用:https://www.google.co.jp/)が掲載されています。本日(2013年7月4日)は中谷宇吉朗生誕113周年とのこと。
中谷は物理学者で雪の研究者。雪の結晶の研究を始め、人工雪の製作に世界で初めて成功した人。『雪は天から送られた手紙』と言い、その内容は「雪 中谷宇吉郎著 岩波文庫」に詳しい。
石川県加賀市片山津温泉街の近くに「中谷宇吉朗 雪の科学館」。六角形をした建屋は磯崎新の設計。2009年に訪問した時は、過冷却した水に振動を加えると瞬間的に氷になる実験など、子供さんにも楽しめる実験がいくつも準備されていました。
雪つながりで鈴木牧之。牧之は越後国魚沼郡の塩沢の人、1770年生まれ。家業は地元名産の縮の仲買と質屋経営で、地元で有数の豪商。
商売で初めて江戸に行って、越後の豪雪を知らない人の多きに驚いたのが19歳の時。雪をテーマにした随筆で地元を紹介しようと決意したそうです。
曲折の後に「北越雪譜」刊行。雪の結晶、習俗・行事・遊び・伝承、大雪災害の記事、雪国ならではの苦悩など、地方発信の科学・民俗学上の貴重な資料となりました。詳しくは「北越雪譜 鈴木牧之著 岩波文庫」を一読されたい。
「鈴木牧之記念館」は新潟県南魚沼市塩沢、JR塩沢駅近くにあって、多くに資料展示でかっての雪国の様子が紹介されています。
夏休みに帰省、旅行される方も少なくないでしょう。近くを通り過ぎる際にでも、立ち寄っては如何でしょうか。子供さんでも、小学校高学年になっていれば楽しめると思います。
(2013年7月4日)
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