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2013年3月 5日 (火)

音楽:神奈川フィル第288回定期演奏会

  指揮  金聖響

  演奏  神奈川フィルハーモニー管弦楽団

  曲目  池辺晋一郎 :交響曲第8番「大地/祈り」 (世界初演)
      レーガー  :ヒラーの主題による変奏曲とフーガ
      ラフマニノフ:交響曲第2番ホ短調

  会場  横浜みなとみらいホール(1階13列22番)
  公演  2013年3月2日 14:00~16:40(休憩15分)

 

 池辺。初演の客席にいることは稀にあるけど交響曲は初めて。3楽章で、ピアノ・ハープ・チューブラーベルが目に付く。特殊奏法は無いようだったし、無調性でもない。現代曲でイメージする要素はなかった。

 1楽章は「大地から」の標題付き。チェロとコントラバスで重々しく始まる。管・打楽器が絡むけれど、他パートはどうなるかと思うほど長く続いた。現代曲らしいか。その後も各パート独立の演奏が多い印象を受けた。強奏で唐突と思われる終わり方は、大地の軋みか、人々の悲鳴か。

 2楽章は標題なし。独立した楽章だが、3楽章への過渡状態と感じた。標題なしは一瞬の思考停止を、短い楽章はそれでも立ち上がる人達を印象付けられた。3楽章は「祈り」の標題付き。チューブラーベルの響き。怒り・鎮魂、新たな歩みが印象付けられた。

 前提知識があっても良い聴き手になることは難しい。まして世界初演。標題に引きづられ過ぎているけれど、音楽鑑賞を趣味とする私なりの受け止め方だ。現代曲にしては身構えるところが少なく、演奏を含めて興味深い。録音していたようで、有償で構わないからダウンロード・サービスして欲しい思いだ。録音ででも何度か聴きたい。

 2011年3月12日、金聖響の「我々ができることは音楽しかない。精一杯演奏する」と挨拶の後に演奏されたマーラー・交響曲第6番イ短調「悲劇的」、第270回定期が思い出された。もう二年か、まだ二年か。

 

 レーガー。シンプルで舞曲風のテーマ、特徴をつかみ難い11の変奏、長大で複雑なフーガ。本来なら、冴えたオーケストラの響きを聴かせるのが変奏曲だと思う。オーケストラに難があったと言うつもりは無い。極めて短い曲間で繋いでいくこの曲の、掴みどころの少なさがその要因だろう。めったに聴かない曲、よほど事前学習しておかないと楽しみは薄いと反省。

 

 ラフマニノフ。眠りから覚めるように始まる1楽章、風雲急を告げるような2楽章、美しさに包み込まれる3楽章、そして激しく高らかな総奏で締めくくる4楽章。オーケストラの機能が様々に要求される曲と思うが、神奈川フィルは美しく、力強く演奏した。毎度だが、繊細な弦、瑞々しい木管、輝かしい金管、引き締まった打楽器。充分楽しんだが、まだ何か出てきそうな気がしないでもない。末永く付き合おう。

 

 10年ほど前を考えると夢のようだ。この時期、花粉症の症状でコンサートに出向くことなどあり得なかった。医者にも行かず、数十年を耐えに耐えた成果だ。他人に勧められないが。と言いながら前回はA型風邪でダウン、マーラー・交響曲第10番嬰ヘ長調を聴けなかった。マーラー・シリーズの最後を聴けずに画竜点睛を欠く思いだ。

   (2013年3月4日記録)

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