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2013年2月 1日 (金)

歌劇:D.チマローザ「秘密の結婚」

  指揮   樋本英一

  演出   恵川智美

  独唱   松山いくお  :ジェロニモ(裕福な商人)
       チョ・ミョンミ:エリゼッタ(ジェロニモの長女)
       田島千愛   :カロリーナ(ジェロニモの次女)
       細見涼子   :フィダルマ(ジェロニモの妹で未亡人)
       藤原海考   :パオリーノ(ジェロニモの使用人)
       鶴川勝也   :ロビンソン伯爵(伯爵)

  演奏   フィルハーモニア東京

  会場   横浜みなとみらいホール・小ホール
  公演   2013年1月26日14:00~16:50(休憩20分)

 

 「秘密の結婚」はオペラ・ブッファの代表作の一つ。オペラ・ブッファとはオペラの下位概念で、イタリア・オペラの一様式。ストーリーは単純明快、庶民的で喜劇的な内容を表現する。

 とは言え、小ホールでの上演には乗り越えるべき多くの課題があっただろう。ステージ後方に可動式残響調整板がある。二幕構成だけれど舞台幕は無く、何より舞台転換するスペースも無い。オーケストラピットがある筈も無く、座席を一列外していたように見えたが、そこに、弦(1st Vn,2nd Vn,Va,Vc,Cb)、管(Ob,Cl*2,Hr*2)、チェンバロが陣取る。もちろん指揮者も。

 ステージには書割が左右に3枚、客席に向けて開くような形でセットされ、椅子などの小道具が置かれていた。

 座席に着いた時に、これらの様子が目に入り、開演前にひとしきり感心した。なぜって、演奏会形式とは明示されていないけど、ここに大道具を入れてオペラを上演するなんて。出演者・関係者の熱意にまず敬意を表さないといけないと思った。

 

 カロリーナ(田島)のソプラノは美声、会場が小さいせいもあるけれどよく響く。他もそれぞれに個性を感じる。重唱も美しい。オーケストラは、下手から上手に一列に広がっていたが、私はほとんど最後方の席だったので、左右に広がって聴こえる感じもほとんど無かった。前方席の方はどうだったろうか。

 演技も取ってつけたようなところはない。狡猾そうな伯爵(鶴川)、成金のジェロニモ(松山)がオペラ・ブッファの雰囲気を盛り上げる。伯爵は客席中央の入り口から登場、通路を通ってステージに上がるなど、狭いステージを補って立体感を表した。
 演出の恵川は、現黒テントでの演劇活動を経てオペラに重心を移してきたようで、笑わせ所も心得て舞台を支えた。

 

 一点、改善要望。原語上演で和訳を残響調整板上部に直に投影していたが、ステージの照明の状況によって判読不能。普及公演だから、可能な限りきちんとしたほうが良い。

 とは言え、立派に上演。もちろん、最高峰の魅力を備えていたかと言えば首を縦に振りはしない。しかし、多くの制約を乗り越えて、オペラを普及させようとの意図は100%達成していた。

 ちなみに、4月5/6日に「椿姫」公演が予定されている。5日が追加公演とされているので、たまにはオペラと思ったら早めにチケットを手当てした方が良いと思う。

 

 一月は風邪を引いたり、後半になって忙しかったりでブログ更新が間延びしました。2月からはタイムリーな更新を心がけます。

   (2013年1月31日記録)

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コメント

体調はいかがですか。
ここに2、3日変に暖かいので、気をつけなければいけませんね。
このまま春になんてことは絶対にないので。
オペラいいですね。
諸々の事情で舞台と遠ざかっています。
映画も観たいと思いつつ。

投稿: strauss | 2013年2月 3日 (日) 01時14分

 おかげさまで体調はほぼ元に戻った感じです。めずらしく長引きました。
 またあちらこちら出かけようと思います。そろそろ梅の便りも伝わりま
すので野山へも。
 Straussさんもこつこつ東北へ出かけて、とてもまねできません。私は気
持ちだけで行動が伴っていません。

投稿: F3 | 2013年2月 3日 (日) 23時52分

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