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2013年1月 8日 (火)

美術:BankART Studio NYK「川俣正展」

  名称   川俣正展「Expand BankART」
  会場   横浜 BankART Studio NYK
  会期   2012年11月 9日(金)~2013年1月13日(日)、詳細は要確認
  鑑賞日  2013年 1月 7日(月)

  参考   公式ホームページ

 

 主な素材はパレット。「BankART Studio NYK」が旧日本郵船倉庫であることを思えば、パレットは見事にマッチする。しかし、例えば宗教施設とパレットの組み合わせほどの意外性はない。産業現場として長い歴史を刻んだ倉庫へのオマージュと思いたい。

 

 赤レンガ倉庫からみなとみらい地区へ続く運河沿い道、そこから外壁のオブジェが見られる。倉庫が内臓を吐き出すように見えて面白い。ただ、周囲に大きな建物が並んでいて大きさを実感しにくい。壁面が北北東ぐらいに向いていて始終日陰で目立ちにくい。それを補正しながら見ると、結構すごい(写真は、赤レンガ倉庫付近から、万国橋上から、運河を挟んで正面から)。無料だから、近くへお出かけの際は試しに見て頂きたい。上質の現代アートの一端が見られる。
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 倉庫内は有料だけれど、チケットは会期中有効になっていた。各階で、川俣の過去の展覧会のビデオ記録を投影している。 

 1階は、パレットで壁・天井を覆うオブジェ。平らなパレットが緩やかに孤を描いて天井に連なる様子は、何か暖色系の感じがする。「森敦・月山」で、主人公が古紙でドーム状のシェルターを作って籠もる場面が描かれるけど、それを思い出した。
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 2階は、建築廃材の窓枠で天井を覆うオブジェ。これ以上は進化しないと思うが、ちょっと物足りないか。
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 3階は、柱に木材で小屋が取り付けてあった。登って中に入れるような空間があると楽しいと思う。結構手がかかるだろうけど。
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 かっての産業現場で展開されるインスタレーション。結構力強いし、こんなことをやってみたいと思わせる面白さがある。そこから倉庫や労働の歴史が浮かび上がるようにも感じた。まだまだ発展の余地がありそうだけれど、もう会期末。

 関係者ブログに『どうか全ての建築家に見て欲しい。/どうか全ての美術家に見て欲しい。/どうか全てのパフォーマーに見て欲しい。/どうか全ての行政マンに見て欲しい。/そして、少数でもいいから市井の人たちも反応して欲しい。』と書いてある。客の入りが良くないのだろう。私は一人の市井の人に属するが、市井の人のプライオリティを上げる工夫が必要と感じた。周囲の観光地の中にあって展覧会は地味だし、即物的な感興も少ない。それと展覧会の良し悪しは決して関係ないのだけれど。

   (2013年1月8日記録)

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