音楽:第25回山手プロムナード・コンサート(やや長文)
曲目 J.S.バッハ:フーガの技法 BWV1080
演奏 平尾雅子 (ソプラノ・ガンバ)
福沢 宏 (テノール・ガンバ)
神戸愉樹美(バス・ガンバ)
櫻井 茂 (バス・ガンバ)
浦田芳通 (コルネット/リコーダー)
江崎浩司 (アルト・ショーム)
宮下宣子 (サクバット)
吉田 將 (バスーン)
渡邊順生 (チェンバロ)
崎川晶子 (チェンバロ)
朝岡 聡 (コンサート・ソムリエ)
会場 横浜みなとみらいホール小ホール
公演 2012年11月25日14:00~16:25(休憩15分)
「フーガの技法」のLPレコードが3組あった。グールドはオルガン、レオンハルトはチェンバロ、マリーナ・アカデミーは種々の楽器編成、の演奏。一時期、J.S.バッハの作品の主なものを順番に聴いた時期があるので、レコードがあっておかしくないけど3組とは。レオンハルトを失念していた。
とは言え、音楽の知識は中学校教育+αだから、演奏の細部を分析した訳でもない。せいぜい演奏形態の差異に興味があっただけだと思う。しかし、そういう気持ちがふと蘇るのだろうか。コンサートのチラシを見つけて前売りを入手したのだった。
小ホールとは言え6割ぐらいの入り。どういう人たちか知る由もないけど、私のような素人は稀だろうなどと思った。
演奏前の30分のプレトークは渡邊順生と朝岡聡。朝岡はTVで見かけるけどアナウサー。楽器や楽曲の解説があった。残響と耳の悪さで鮮明に聞き取れなかったけど。
楽器はルネッサンス・モデルを選択。但し、ピッチの関係でバスーンはモダン楽器使用、バッロク・モデルだと半音低くなる。と言うことは、バスーンはルネッサンス期には無かったのか。演奏はモダンピッチによるものか、などの疑問が湧いた。ガンバはヴィオラ・ダ・ガンバのこと。楽器の選択は、響きの良さによると強調されていた。
楽曲の演奏順と楽器編成を次にまとめる。楽器編成は私が視認、記憶したもの(たまたま筆記具未携行)。
ContraPunctus 1 4声 弦
ContraPunctus 2 4声 管
ContraPunctus 4 4声。転回主題による 弦
ContraPunctus 3 4声。転回主題による 管
ContraPunctus 12 b/a 4声の鏡像フーガ チ(4手)
Canon 15 オクターヴのカノン チ
Canon 16 3度の対位法による10度のカノン チ
ContraPunctus 5 4声の反行フーガ 弦・管
ContraPunctus 9 4声の二重フーガ 弦・管
ContraPunctus 10 4声の二重フーガ 弦・管
ContraPunctus 7 拡大・縮小による4声の反行フーガ 弦・管
休憩
ContraPunctus 6 フランス様式による4声の反行フーガ 弦・管
ContraPunctus 8 3声の三重フーガ) 弦(バスは一挺)
ContraPunctus 11 4声の三重フーガ) 弦・管
ContraPunctus 13 a/b 3声の鏡像フーガ) チ(4手)
Canon 17 5度の対位法による12度のカノン)チ
Canon 14 拡大・反行カノン) チ
Fuga a 3 soggetti 3つの主題によるフーガ=未完) 弦・管・チ(4手?)
Choral 『われら苦難の極みにあるとき』 弦・管・チ(4手?)
演奏者の半分はどこかで聴いたことがある。そういうこともあって、以前よりは少し判る部分は増えていたと思う。知れているけど。
弦のうち、ソプラノ・テノールはたぶん初めて聴いた。でも同族だから響きに違和感はなく、むしろ面白みが不足する思い。それに比べて管は個性的すぎる響き、各声部を際立たせる意味では良いけど。自己主張して面白く感じたが、こればかりだと、ちょっとつらいとも思う。
全体のバランスを考えると、結果、良かった。管だけ、弦だけ、チェンバロだけの演奏では、ちょっと学究的すぎる気がする。
事実主体で大した感想もまとまらない。技術面の言及でできればもう少し内容は膨らみそうだけど。次の機会までに勉強しておこうという気持ちはあるけど、さてどうなるか。
第26回山手プロムナード・コンサートは、2013年2月9日、横浜外人墓地近くの山手聖公会で「匠の奏でるバロック ~有田正広&渡邊順生の世界~」です。興味ある方は詳細調べてください。
(2012年11月28日記録)
| 固定リンク | 0
| コメント (0)
| トラックバック (0)
最近のコメント