路上観察:金星の日面通過記念碑、ただし・・・
2012年6月6日、金星の日面通過がありました。5月21日の金環日食の観察用眼鏡を取り出した方もおられたでしょう。天気は良くなかったようですが。
横浜みなとみらい21地区の西側に小高い丘陵が続きますが、その一角、紅葉ケ丘の神奈川県立青少年センター前の植え込みに「金星太陽面経過観測記念碑」が建っています。写真左は碑面、中央は背景にみなとみらい地区のビルが、右は背景に青少年センターが。
もう記念碑が建ったのかと思われた方、ごもっともです。いくらなんでも早すぎると。しかし、この記念碑は明治7年(1874年)12月9日に起きた金星の日面通過を記すものです。碑文は次のとおりです。
EL TRANSITO DE VENUS 9 DICIEMBRE 1874
金星太陽面経過観測記念碑
明治7年(1874年)12月9日メキシコ観測隊(隊長フランシスコ ディ
アス コバルービアス)ならびに日本水路寮の海軍中尉吉田重親らは
下記地点において金星の太陽面経過の観測に成功した
ここに100年の記念日を迎え 神奈川県及び横浜市の協力を得てこの
碑を建て後世に伝える
第1観測地点(野毛山) 東経139゜37’48” 北緯35゜26’45”
第2観測地点(山 手) 東経139゜39’02” 北緯35゜26’07”
昭和49年(1974年)12月9日
金星太陽面経過観測記念碑設立期成会
場所は、ランドマークタワー前の交差点を丘陵方向に進み、国道を横切り、紅葉坂を上りきって、青少年センターあるいは神奈川県立音楽堂の駐車場へ右折する少し手前です。近くへお越しの際に、眺めてみては如何でしょうか。
なお、碑に記載の第1観測地点は野毛山になっていますが、地図アプリ「カシミール」で調べると伊勢佐木町隣接の大岡川沿いのようです。私の調べが正しければ、徒歩で10分以上離れた地点になります。文教地区なので碑の建立地点に選ばれたと推定しています。
「金星太陽面経過観測記念碑」の20mほど先に「神奈川奉行所跡碑」もあります。
写真は2010年2月18日撮影です。もう少し早く掲載すべきでしたが、ちょっとタイミングが遅かったですね。
(2012年6月8日記録)
| 固定リンク | 0
コメント