« 音楽:神奈川フィル第277回定期演奏会 | トップページ | 随想:菅井円加讃 »

2012年2月 3日 (金)

随想:この人・百話一芸 第15回「長唄囃子方・堅田喜三久」

 2012年1月29日14時~16時00分、第15回横浜能楽堂講座「この人・百話一芸」。ゲストは長唄囃子方・堅田喜三久(略歴は末尾に)、聞き手・進行は元NHKアナウンサーの葛西聖司。
 大雑把ですが、以下に話の内容をまとめておきます。

 

 多くの方はテレビCMで堅田の打つ小鼓の音を聞いたことがあります。「お正月を写そう、ポン、・・・」のポンがそれ。話の途中で出たのですが先に記しておきます。

 囃子が使う楽器は70種類ほど、木物20、皮物20、金物20、蛙・鶯などの吹物(?)10がある。四拍子(しびょうし、笛・太鼓・大鼓・小鼓)が並んで演奏する。

 子供の頃は漫画家になりたかった。15歳までは鼓に見向きもしなかった。父は11代目太左衛門、母は杵勝系の三味線弾き。18歳で堅田喜作、兄は望月長作。望月と堅田は兄弟社。

 兄は歌舞伎だったが、自分は別の行き方をした。海外公演等もやったが、UCLAの臨時講座として20年間に渡り出稽古もした。

 人間国宝認定の食事会で、天皇陛下から「海外に広めて下さい」と言われて、いろいろ行った。派遣費用は出たが、足が出た。

 中村富十郎と仲が良かった。歌舞伎は松竹の囃子方を使うが、マネージャーも通さずに出演依頼が直接来ることもあった。

 15歳過ぎて自然にこの道に入ったが、兄が師匠だった(父は亡くなっていた)。喧嘩しながら稽古をした。

 CMに良く出るが、名前が出ることはない。コロンビアから「お化けづくし」のCDを出したが売れなかった。最近、携帯の着信音に使わせてくれと言ってきた。

 従来は縦譜、古典は演奏時に譜を見ない。現代は五線譜。昔、猫と鼓打ちに天気予報は要らないと言われた。天気には敏感。鼓の皮を舌で舐めるのは許される。和紙を舐めて皮に貼り付けることもある。掛け声が大事である。最近、掛け声の良い人が居なくなった。

 

 休憩の後に一芸として3曲が披露された。

  1.逍遥(小鼓独奏)
  2.鷹 ~囃子組曲より(大鼓・小鼓・笛)
  3.弁慶の引っ込み ~長唄勧進帳より(太鼓・笛)

 

 長唄囃子と言われると腰が引ける感じもするが、パーカッションにヴォイスと言い換えたらどうでしょう。私も長唄囃子だけを聴くのは初めてでした。良し悪しなど判りませんが、機会あればレクチャー・コンサートなどに出かけたい思いがしました。

 

 1935年、九世望月太左衛門次男として東京市ヶ谷本村町に生まれる。51年より叔父の三世堅田喜惣治に師事。53年、望月康仁より三世堅田喜三久襲名。67年創作舞踊会において芸術選奨文部大臣新人賞の作品『百済観音』を作曲。81年アメリカUCLAに初の囃子講師として夏期講座を行う。82年に米国堅田会を結成。、同年8月ロサンゼルスにおいて「第一回囃子発表会」を開催。以後現在まで国内のみならず海外公演も多数行う。99年重要無形文化財保持者(人間国宝)となる。90年芸術選奨文部大臣貧、94年松尾芸能賞、96年芸術選奨芸術作品賞受賞(日本コロムビア『邦楽囃子太糸』など受賞多数。01年紫綬褒章、07年旭日小褒章受章。

   (2012年2月2日記録)

|

« 音楽:神奈川フィル第277回定期演奏会 | トップページ | 随想:菅井円加讃 »

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/180824/53888886

この記事へのトラックバック一覧です: 随想:この人・百話一芸 第15回「長唄囃子方・堅田喜三久」:

« 音楽:神奈川フィル第277回定期演奏会 | トップページ | 随想:菅井円加讃 »