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2011年12月30日 (金)

音楽:小林道夫チェンバロ演奏会

  演奏  小林道夫(cemb)

  曲目  J.S.Bach ゴールドベルク変奏曲
      J.S.Bach クラーヴィア練習曲第3番より
             4つのデュエットの3番目(アンコール)

  会場  東京文化会館小ホール(R列36番)
  公演  2010年12月25日14:00~15:55(休憩20分)

 

 クラッシック演奏会で年末恒例と言えば「ベートーベン・第九交響曲」。続いて「ヘンデル・メサイア」。
 使用楽器がチェンバロ、一演奏家によるコンサートということで観客動員数は限られるでしょうが、1972年から続いていることで「小林道夫チェンバロ演奏会」も年末恒例に加えて良いでしょう。私は三年連続、通算四回目の演奏会に出かけました。古くから認識していたのですが、ここ数年は出かけられるようになりました。

 「ゴールドベルク変奏曲」はいわばニックネーム、正式には「クラヴィーア練習曲集・第4巻」、バッハ自身の表題は「2段鍵盤付きクラヴィチェンバロのためのアリアと種々の変奏」としたそうです。私の場合、一年の締め括りとして聴く演奏会になりました。以前は録音されたものを自宅で年越しに聴きました。変奏を終えて再びテーマが現われる所に輪廻を感じるからです。それにしても、なぜ年末恒例なのかは判っていませんが。

 テーマがゆったりしたテンポで演奏されます。派手な感じはありません。誠実という言葉が浮かびます。変奏に入っても印象が変わることはありません。初めは遠くで演奏されているように聴こえるのですが、変奏が進むにつれクレッショエンドして音が充満してくる感じ。決してそのような事は無いのですが、耳が繊細な音に順応するのでしょう。
 30の変奏を終えて主題に復帰すると、これで終えてしまうという思いと、また始まるという思いが同時に湧きます。

 毎年違って聴こえても、派手な装飾が施されても相応しくないように思います。毎年同じように聴こえて、誠実とか真摯とかを感じさせてくれることが重要だと思います。小林道夫はそれを事を感じさせてくれます。だから長いこと支持されているのではないでしょうか。

 私は若い頃、東京ゾリステンのメンバーとして小林道夫の演奏を良く聴きました。晩年になって(まだ先は長いとおもっていますが)「ゴールドベルク変奏曲」の演奏会に出向き、いつか終わりを迎えるだろうけれど、その時までは聴き続けようと思う昨今です。結果的にですが、このことも輪廻なのかと。

 良い演奏会であった以上に、いろいろ考えるきっかけとなる演奏会でした。

   (2011年12月30日記録)

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