路上観察:旧伊藤博文金沢別邸(2011年11月23日)
横浜市の南、京浜急行金沢八景駅を下車すると目の前に海が広がります。平潟湾ですが、そこに小さな島・野島、その東北向きの海岸に面して旧伊藤博文金沢別邸があります。駅から歩いて20分ほど、金沢八景駅からシーサイドラインで一駅の野島公園駅からは5分ほどの距離です。
旧伊藤博文金沢別邸は、初代内閣総理大臣・伊藤博文が明治31年(1898)に建てた茅葺寄屋根の建物です。老朽化著しく、平成19年(2007)に創建時の姿に復元されたそうです。見学は内外共に無料です。
玄関前に立つと、最近建てられた建物のようにも感じます。復元工事でかなり手が入っていることでしょう。風が強ければ波しぶきを被るような位置に、100年以上も前に建てられたのですから仕方ないこと。
内部に手の入っていないことはありえないでしょうが、外観のように違和感は感じません。簡素とも思える造りですが、それが何とも美しい。客間棟、居間棟からは東京湾の海景が広がります。ただし、往時はなかった八景島シーパラダイスが中央にでんと居座って、時々、海上ジェットコースターが上り下りしています。気候が良ければ、隅の方でごろりと横になりたい気分になります。
野島は金沢八景の一つ、「野島夕照」で知られる風向明媚な地でした。金沢八景駅から徒歩で向かえば、途中に伊藤博文らが草案を作った「明治憲法草創の地」碑も見られます。海の公園や称名寺・金沢文庫も近いです。
私のお勧めコースは、京浜急行金沢八景駅・明治憲法草創の地碑・旧伊藤博文金沢別邸・海の公園・称名寺・金沢文庫・京浜急行金沢文庫駅の一駅散歩です。旧伊藤博文金沢別邸の後に野島展望台を加えても良いでしょう。半日コース、飲食店をあまり見かけないので昼を挟むなら弁当持参が良いと思います。海の公園で昼食を。
(2011年11月30日記録)
| 固定リンク | 0
コメント