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2011年10月27日 (木)

音楽:ベルリン・バロック・ゾリステン with 樫本大進

  独奏  樫本大進(Vn)        (2)(4)(7)(8)(9)
      ベルンハルト・フオルク(Vn) (7((8)

  演奏  ベルリン・バロック・ゾリステン

  曲目  (1) J.ピゼンデル  :弦楽のためのソナタ・ハ短調
      (2) J.S.バッハ   :ヴァイオリン協奏曲・イ短調
      (3) J.S.バッハ   :フーガの技法
                    「対位法1」と「対位法9」
      (4) J.S.バッハ   :ヴァイオリン協奏曲・ホ長調
                 (休憩)
      (5) J.ハッセ    :フーガとグラーヴエ・ト短調
      (6) J.S.バッハ   :音楽の捧げものより
                    「6声のためのリチェルカーレ」
      (7) J.S.バッハ   :2つのヴァイオリンのための協奏曲・二短調
                 (アンコール)
      (8) A.ヴィヴァルディ:2つのヴァイオリンのための協奏曲・イ短調より
                    第3楽章
      (9) A.ヴィヴァルディ:四季・冬より第2楽章

  会場  横浜みなとみらいホール(3階5列9番)
  公演  2011年10月26日19:00~20:55(休憩20分)

 

 月に1・2回、みなとみらいホールに足を運び、その度に幸福感を胸にして帰路につきます。だけど、この演奏会は期待以上に大きな幸福感を与えてくれました

 大抵は当日券で入場する私が2日前に前売チケットを購入した理由は、ベルリン・フィルのコンサート・マスターに就任した樫本大進のヴァイオリンを聴こうと思ったこと、バッハのヴァイオリン協奏曲を久しぶりに生演奏で聴きたいと思ったこと、の二つでした。

 

 「J.ピゼンデル:弦楽のためのソナタ・ハ短調」は録音を含めても初めて聴く曲ですが、いきなり惹く付けられてしまいました。モダン楽器使用のようでしたが、クリアでしかも温もりを感じるアンサンブルだったからです。
 編成は第1ヴァイオリン×4、第2ヴァイオリン×3、ビオラ×2、チェロ・コントラバス×各1、ハープシコード×1でした。

 「J.S.バッハ:ヴァイオリン協奏曲・イ短調」で樫本大進が登場、大きく体を揺らしながらの演奏です。クリアで温もりのある演奏に輪をかけた感じ。堂々としていて、細かくはわからないけれど美味いな。使用したヴァイオリン1674年製グヮルネリだそうです。

 後はどの曲も同じ感想、あっと言う間に時間が過ぎ去った感じですが、少し気付いたことを。
 「フーガの技法」「音楽の捧げ物」は曲の一部の演奏ですが、こういう演奏でなら全曲聴いてみても良いなと思いました。「音楽の捧げ物」は各声部一人の編成、より鮮明な演奏になりました。「2つのヴァイオリンのための協奏曲」は、ヴァイオリンのトップのベルンハルト・フオルクが第2ソロを弾きました。第1と第2のヴァイオリンの音色や響き方に差のあることは判りますね。技術に差があるか否かは私の耳では判りませんけど。

 

 アンコールが2曲ありました。「ヴィヴァルディの2つの・・」は「調和の霊感」の中の曲だと思いましたが、これも素晴らしかった。バッハとは異なり饒舌な感じがしました。「ヴィヴァルディの四季より」、四季のなかではこの曲が一番好きです。アンサンブルのピチカートのうえで、たゆたうようなヴァイオリンソロ。春を間近にする喜びが伝わってきました。

 年に何回も出くわさない至福のコンサートだったと思います。

   (2011年10月27日記録)

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