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2011年9月 1日 (木)

美術:ブリジストン美術館「青木繁展」

  名称   没後100年 青木繁展-よみがえる神話と芸術
  会場   ブリジストン美術館
  会期   2011年7月17日(日)~9月4日(日) 、詳細は要確認
  鑑賞日  2010年8月31日(水)

 

 29歳に届かずこの世を去った青木繁の没後100年展。会期末が近づいてようやく出かけました。それにしても展示作品の多いこと。

 展示は「第1章 画壇への登場─丹青によって男子たらん 1903年まで」「第2章 豊饒の海─《海の幸》を中心に 1904年」「第3章 描かれた神話─《わだつみのいろこの宮》まで 1904-07年」「第4章 九州放浪、そして死 1907-11年」「第5章 没後、伝説の形成から今日まで」に分かれています。

 

 展示室に入る前に「かつて東京美術学校に在るの日 青木生」と添え書きのある自画像。暗い調子の中に強烈な存在感を主張しています。

 第2章。青木繁の一枚と言えば、22歳の時に発表された「海の幸」を採ります。初めて観た時、イメージに対して随分小さな絵、習作みたいな絵だと感じました。そういうことを超越して、労働の喜びに満ち溢れた素晴らしい絵だとも思いました。この絵と対峙するは三回目、そこそこのサイズと思うようになった他の印象は変わりません。

 第3章。「わだつみのいろこの宮」も何時見てもいい絵だと思います。完成度において「海の幸」に勝りますが、それゆえに激しい思いが後退していると思います。難しいものです。

 初めて観たと思うのですが、恋人の福田たねをモデルにした「女の顔」、正面を見つめる鋭い眼差しに忘れがたいものがあります。「海の幸」初め、青木の絵の多くにたねに似た顔が描かれているのは衆知のことです。

 今回、印象に残ったのが「海」をテーマにした作品、卒業後にたねや仲間と旅した布良の海、点描で描かれた海や絶筆となった「朝日」に描かれた海。今回はなぜか気になりました。出展リストに寄れば、所蔵先が多岐に渡るようですから、今まではまとめて観る機会はなかったのだと思います。

 

 主要な作品は三回目の鑑賞になりますが、ようやく冷静に観られるようになったと思います。次の機会があればより細かく観られるでしょう。それまでに少し知識を仕入れておきます。芸術新潮2011年7月号で「没後100年 青木繁 ゴーマン画家の愛と孤独」を特集しています。

 入場者は比較的多く、作品によっては二重三重といったところ。残る会期はわずかですが、まだご覧になっていないようでしたら、「海の幸」「わだつみのいろこの宮」を観に出かけませんか。

   (2011年9月1日記録)

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