音楽:第39回定期演奏会 コムラード・マンドリン・アンサンブル
指揮 飯塚幹夫・日高哲英
演奏 コムラード・マンドリン・アンサンブル
曲目 鈴木静一 :峠
飯塚幹夫 :マンドリンエッセイ第1番
鈴木静一 :ヴェルヌールの詩に寄せる楽詩「あやつり」
鈴木静一 :ヴェルヌールの詩に寄せる3楽章
Ⅰ空 Ⅱ巷にふる雨 Ⅲマンドリーヌ
(休憩)
G.イワノフ 帰山栄冶編曲 :シベリア狂詩曲
P.シルベストリ :夏の庭
J.シベリウス 小穴雄一編曲:カレリア組曲
Ⅰ間奏曲 Ⅱバラード Ⅲ行進曲風に
会場 トッパン ホール
公演 2011年6月19日14:00~15:40(休憩20分)
縁あって定期公演を聴くのは4回目。鈴木静一作品の全曲演奏を目標にしているそうだ。大曲も多いようで団員の志の高さに感心する。
プログラム中、特に良かったと感じたのは「あやつり」と「カレリア組曲」。
「あやつり」。はずむような明るい曲、前半で最もアンサンブルのバランスが良かったと思った。この曲はマンドリン・ギターのアンサンブルにコントラバス二挺が加わった編成と記憶するが、マンドリンの繊細さが良く伝わってきた。
「カレリア組曲」、プログラム中で聴いたことのある唯一の曲。「Ⅲ行進曲風に」は、アンサンブルの大いなる元気さを感じた。全般に繊細で、もう一つ音が前に出てくると良いと思っていたので。最後を明るく元気に締め括ったのがとても良かった。
その他の感想を。
「峠」、軽快な感じの描写音楽、フルート、パーカッションの印象が強い。特に関係ないのだが、グローフェの「大峡谷より・山道を行く」を連想した。
「マンドリンエッセイ第1番」、ギターパートにコントラバス二挺の低声部が印象的。そのうえに陰りを感じさせる旋律が奏でられる。もう少し前面に出てきたらもっと良いと感じた。
「3楽章」は朗読付き、ピアノ・フルートが加わるが、聴いていて焦点が定まらない思いがした。聴く方の問題かも知れない。
「シベリア狂詩曲」、フルート・ピッコロ、ティンパニ、パーカッションが加わる。四季の描写、春から夏に向かう前半の演奏が美しかった。秋・冬が過ぎて再び春を迎える喜びで華やかに終わる。
「夏の庭」、ティンパニー、パーカッションが加わり壮大な演奏を繰り広げた所までは記憶にあるが、そこから先が良く認識できていない。集中力が不足している。
一年の成果を二時間に凝縮する。大変なことだ。同時に、それを成し遂げるメンバー達を羨ましくも思える。なんでも良いけど、楽器が弾けたらどんなに楽しいだろうと。
(2011年6月20日記録)
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コメント
お忙しい中お出かけ下さいまして、
また丁寧な感想、本当に有難うございます。
感想を強要してしまって申し訳ありません。
個人的には「ヴェルレーヌ」も好きでしたが、弾くと聴くとは大きな違いがありますから、
聴けばまた印象が違うのかもしれません。
リハの時ナレーションの音がちょっと気になったのですけど、それこそ舞台と客席とでは大きく違いますよね。
ナレーターの本郷弦さんは、
彫刻家の本郷新さんのお孫さんです。
「彫刻家の眼」に名前が出ていましたね。
(図書館で借りました。面白かったです)
打ち上げではその話ができなかったので、残念でした。
投稿: strauss | 2011年6月21日 (火) 22時21分
お疲れ様でした。
限られた条件の中で全体をまとめことは大変だと思います。聞くほうも、
知らない曲ばかりなので緊張しています。感じたことをまとめるのもエチ
ケットだと思いますが、なかなか客観的にならないのが申し訳ないところ
です。
ナレータは本郷新のお孫さんでしたか。本郷新は随分と昔の人のように
思えるのですが、佐藤忠良の何年か先輩ですから、三代目はあの年代にな
るのですね。
来年のチラシが入っていましたが、マーラーのアダージエットがプログ
ラムに入っています。聞いた曲があると、楽しみが増します。
投稿: F3 | 2011年6月22日 (水) 01時49分