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2011年5月12日 (木)

随想:ネットメディアで衆目にさらされる記者会見(6) (長文)

 ツイッターで、ニコニコ動画「文科省のひどすぎる会見の模様」を存在を知り、視聴した。気になることがあったので、ニコニコ動画「福島原子力発電所事故対策統合本部記者会見」で追いかけてみた。

 私が情報を手繰る中で、このテーマに関連してはフリー・ジャーナリストの江川紹子氏が、第2回記者会見において質問を発していることが判っていたので、その部分を文字に起こた。後にまとめてある。

 感想を言えば、状況に合わせて規制値を変えたと感じた。児童・生徒達の健康維持は後退しているとも思える。だからどうするか私に言及できる訳はない。しかし、そういうことを認識しておくことは、今後の私の思考の基礎にはなるだろう。

 共同記者会見では他にも傾聴すべき質疑は多い。今までも言っているが、ネットメディアのお蔭でこういうことが可能になる訳で、深く感謝している。そして、フリー・ジャーナリストやマスメディアのジャーナリストの様子も知れる。必ずしもフリーとマスメディアを一線で画すことは出来ないが、核心に迫る質疑はフリーの方に多いと思う。

 

1. ニコニコ動画「文科省のひどすぎる会見の模様」

 ツィッターで「2011年4月21日 文科省のひどすぎる会見の模様」の存在を知る。この映像は、ニコニコ動画に「」「」「」「」「」「」の六分割で掲載されている。

 内容は、4月19日に文部科学省が福島県教育委員会等に出した通知「福島県内の学校の校舎・校庭等の利用判断における暫定的考え方」、すなわち児童の放射線被爆許容量を3.8μSv/h、20mSv/年とする安全基準を設定したことに関する説明会の様子である。

 この企画は、社民党の取成しにより開催されたようである。冒頭、社民党の服部良一衆議院議員が「納得のいく説明を聞こう」と短い挨拶をしている。

 一方の当事者は、内閣原子力委員会事務局・文科省科学技術学術政策局・文科省スポーツ青少年局学校健康教育課・大臣官房総務課の各担当者(他で、係長クラスとしている記述あり)。
 もう一方の当事者は福島県の住民、最初の質問者は生活審議会福島会議所属と聞き取れる。

 住民主張は20mSvの撤回であり、1msVを20mSvと変えたことの根拠や審議の過程等の説明要求である。これに対して、各担当者は関連法令等の把握も不十分で明確な説明が出来なかった。

 この状況が「ひどすぎる」と形容されているのだろう、そのことを否定する気はない。ただ、住民の目的が鮮明であったのに対して、出席した各担当者は目的を鮮明に認識して、この場に臨んだかが疑問が残った。この会見がどのような主旨で設定されたか、少し気になった。

2. 福島原子力発電所事故対策統合本部
  ニコニコ動画による第2回(2011年4月26日18:00開始)共同記者会見より

2.1. 2時間4分50秒過ぎから約12.5分間ほど

江川: 非常にお母さん達も心配されていて、福島市とかいわき市などでも学校に子供を通わせたくない、こんなに早く学校を再開させた教育委員会は何事だということで、学校や教育委員会に対する不信感まで出てきてしまっているような、非常に子供の教育環境として良くない状態です。これは細野さんか、文科省に答えて頂きたいのですが、子供達の中で希望者には一時的に疎開させるとか、そういうような取組みは考えられないのかと言うことが一点。
校庭の土壌なんですけども、これから色々調査してマップ作るはいいのですけど、それより早く学校の表土を削り取って一箇所に深い穴を掘ってそこに埋めて土壌の入替えみたいなをするとか応急措置のようなことでもやることはないのかということを伺いたいと思います。

細野豪志首相補佐官: そういうご心配をされている方が福島であるとか、いわきにいらっしゃるということは私も聞いていて、非常に私もそういう思いは理解できますので、しっかり受け留めなければならないと思います。この子供の安全の問題は、地元の自治体の教育委員会であるとか行政そのものに全てを押し付ける訳にはいかないという問題だと思うんですね。国として責任をもって判断すべきテーマだろうと考えています。疎開というようなことをにわかに判断することはなかなかできないと思いますが、出来ることは何なのかということを早急に(一瞬録画跳び)、これは特定して、単にモニタリングをするというだけでなく、やれることをとにかくやっていくと。その中には江川さんのおっしゃたようなグランドの土を何らかの形で替えていくというようなことも当然入ると思いますので、出来るだけ早くそういう、払拭できるような努力を、私としては個人的には文部科学省に強く要請していきたいと思います。

文科省: これまでも福島県の教育委員会と協力、最初福島県の教育委員会が学校を調査し、その後、文部科樂省の方でも学校の調査、また特に線量率の高かった所を調査致しまして、校庭を丁寧に計る、またコンクリートの所を計る、校舎の中を計る、そういったことで一つの基準を作りまして、措置を具体的にこうずるやり方を決めさせて頂いて、これは学校の、教育、福島県の方にも通知させて頂いて、それぞれの高かった学校でそういう措置をとる、具体的には屋外の時間を例えば一時間に制限させて頂く、というようなことをお願いした学校には父兄の方に説明会、こちらの方は文科省の担当者が直接参りまして説明会をした、やってきています。その後こういった学校には、実際モニタリングも実は継続致しまして、ある学校については4月確か14日に計った後、一週間後に計ったところ既に下がってきた学校もありまして、そういったところはすぐに制限の解除していいのではないかという判断、基準にもなるという話をやりながら、やっているところでございますので、いずれにしろ今後とも地元の教育委員会を含め、いろいろ密接に、ご父兄の方が心配にならないというようことは、ぜひも今後とも続けていろいろな声を聴きながらやっていく対応していきたいと思っております。今現在、そういった対応をこれまでやってきているということはございます。

江川: 細野さんに伺いたいのですけども、?やるように要請していきたいと、早く要請して行きたいと、いつ頃までに、どういうことをやるように要請するんでしょうか。もう本当に今の時点で、相当な不安でいらっしゃる方に、ある程度、この辺まで待てばちゃんと対策が決まるよと言うことが必要だと思いますが、そういうことは言えないでしょうか。それと疎開ということがにわかに駄目なのかっていう理由がわからないので教えて下さい。

細野: 疎開と言うのですはね、いろんな意味で、社会的にもいろんな判断が求められるところだと思いますので、にわかに私のほうで判断できないという思いで申し上げました。何らかの対応を出来るだけ早くすべきでないかと言うことについては、江川さんと私も全く同じ思いです。それが、なかなか学校をやっている時に出来ないと言うことであれば、それは例えばゴールデンウィークなら出来るかも知れないし、さらには夏休みというものもある訳だし、夏休みまでは少し時間がありすぎますので。申し上げたいのは出来る限り早く不安を取り除く努力をすべきだと。それがいつまでかということについて、それは私は申し上げられる立場ではありませんので、時期は申し上げられませんが、出来るだけ早く努力すべきだと私は個人的には思っています。

江川: もうひとつ土壌のマップを作るということなのでそれについても伺いますが、土壌調査は表面だけなのでしょうか。それとも何センチ、何センチということで、下にどの位沁みこんでいるということまで調査するのでしょうか。特に農業関係では非常に重要になると思うのですが、その点を教えてください。

文科省: 実は土壌の調査は、一般的な土壌と、まさに今おっしゃられた耕作、農業用の土壌では少し考えの違っている所があります。文部科学省の土壌調査は5Cmの深さの所までを掘ってサンプルを採ると。これは従来、これまでの色んな過去の事故で5Cm位まで沁みこむということの色々なデータなどを踏まえながらそこを基準としてやっております。一方、農業の場合はやはり根をはってさらに深いところという可能性もあるということで、私の承知しているところでは15Cmまで深さを掘ると、そういったでやられると聞いておりますので、そちらは、農耕地の土壌については農林水産省や県のほうで調査などやられていると承知しております。

 (これ以降は動画視聴を推奨、答弁の様子も必見)

江川: 安全委員会に伺いたいのですが、「健康に影響を及ぼすものでありません」と言う表現がありますけれども、以前はその前に「直ちに」というのが付いていたと思うのですが、「直ちに」が無いということは、健康に全く影響が無いと評価していると、こういうことでよろしいでしょうか。

安全委員会: この文言の表現ぶりですけども、今、江川さんのおっしゃるような厳密な区別をして使っているかと言うと、必ずしもそうではございません。そのレベルが、健康に、健康の影響として問題が有るのか無いのかということで、いろんな専門家の意見を聞いて、全体として判断をして、そのような表現をしておるわけでございまして、おっしゃるような意味で、厳密に区別をしているという風に受け留めて頂くのは適当でないと思います。

江川: 「直ちに」が付いているのと付いていないのと違いは有るのかないのか、どうなんでしょう。まったくおなじことなのでしょうか。

安全委員会: やや答えし辛いのですけど、やはり長期的な影響等を考えて「直ちに」と言う表現をすることもございますし、健康に影響がないと言う表現の時に、確率的な影響というものもある訳ですから、全く100%そのことが保障できるかと言うとそこもなかなか難しい訳でございまして、そういう意味合いでそれぞれの場面で用いられてきているという風に受け留めて頂ければと思います。

江川: 使い分けの仕方の基準を教えて下さいよ。「直ちに」を付ける時と付けない時で何か違うものがあるのかという、そこのところです。

安全委員会: 「直ちに」と言います時には、やはり非常に長期にわたる色々な可能性ということもありうるということを念頭において、そういう表現振りをしているかと思います。それが付かない場合にどれ程の差が有るかということはなかなか明確には申し上げられないんですけど、直ちにを付けない場合には、その長期的な影響に付いて、もちろんゼロでは無い訳ですけど、そういうことも勘案して影響がないと言う言い方をしているかと思います。明確に定義をしろということでは、その場面場面で状況に応じて使い分けていると思いますので、明確に定義をしろということはなかなか難しいだろうと思います。

江川: これでやめますけど、「直ちに」と言われると、じゃー、長期的に健康に被害があるのではないかという声が高まったから、「直ちに」を削除しちゃったということではないんですか。

安全委員会: 必ずしもそうではないと思っています。その場その場での状況を見て、どういう表現振りが適当かということで判断して使ってきてると思っています。

   (2011年5月12日記録)

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