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2011年4月22日 (金)

美術:平塚市美術館「画家たちの 二十歳の原点」展

  名称   開館20周年記念展「画家たちの 二十歳の原点」
  会場   平塚市美術館美術館
  会期   2011年4月16日(土)~6月12日(日) 、詳細は要確認
  鑑賞日  2011年4月20日(水)
  参考   公式HP

 
 
 明治から現代に至る時代に画業を残した、あるいは残し続けている画家たちの、二十歳前後に描いた油彩画に焦点を絞った企画展。

 特記しなければならないこと。作品の原寸大写真が所々に展示されている。断り書きは掲載されているが、東日本大震災の影響で借用不能になった作品の替わり。岩手県立美術館、萬鉄五郎記念美術館、宮城県美術館、福島県立美術館などの収蔵元から、改めて被害の広範に及んだことを知る。

 

 作品展示された画家は54名。最も古い作品は「黒田清輝・自画像(トルコ帽)」で1889年、最も新しい作品は「石田徹也・飛べなくなった人」で1996年、その間は100年余。その程度の年月かと思い、年月の割に大きな変化があったとも思う。

 夭逝の画家が多いようにも思う。青木繁28歳、萬鉄五郎41歳、中村彝37歳、村山塊多22歳、佐伯雄三30歳、関根正二21歳、三岸好太郎31歳、靉光38歳、佐藤哲三44歳、松本竣介36歳。私の知る範囲。結果論かも知れないが20歳の重みを感じる。もっと時間があったらどうなっただろうか、想像することにあまり意味はないのだが。

 萬鉄五郎4枚、松本竣介3枚、加藤太郎2枚、尾形亀之助1枚、桜井浜江1枚は展示予定作品の全てが写真であった。一部が写真となった画家も何人かいる。写真展示の展覧会としても記憶に残るだろう。若き松本竣介の作品を観たかった。

 

 画家の盛期の作品を観る機会はそこそこにあるように思うが、20歳前後の作品がこれだけ集まることはないように思う。未熟とは言い切れないが、多感な思いで時代を受け留め、未来を夢見ていたであろうことは何となく伝わってくる。華々しい一面があるわけではないが、心に沁みる企画展と感じた。過ぎにし春がそこにある。

 平塚市美術館の後、下関市立美術館、碧南市藤井達吉現代美術館、足利市立美術館を巡回するようだ。期間は確認願いたい。

   (2011年4月21日記録)

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