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2011年1月28日 (金)

音楽:神奈川フィル第268回定期演奏会

  指揮     金聖響

  独奏     菊池洋子(Pf)
  独唱     大岩千穂(S)

  演奏     神奈川フィルハーモニー管弦楽団

  曲目     モーツァルト :ピアノ協奏曲第27番変ロ長調
          (休憩)
         マーラー   :交響曲第4番ト長調

  会場     横浜みなとみらいホール(1階29列24番)
  公演     2011年1月22日14:00~15:55

 

 2011年最初の定期演奏会、いつもに比べて客は多いようでした。マーラーの交響曲第4番に引き付けられたのでしょうか。

 

 モーツァルト。最後のピアノ協奏曲、確かにモーツァルトですが、それ以前のピアノ協奏曲とは随分違うと感じます。録音を含めてそれほど聴いた訳ではありませんが、何か違います。

 出だしからオーケストラの響きが豊かでした。大抵は、小品の一曲目が終わる頃までは音が小さく感じられるのですが。何が違ったのかな。

 菊池洋子は随分と柔らかで軽やかな演奏でした。もう少しカチッとしても良いような。初めて聴くので持ち味なのかは判りません。経歴を読むとモーツァルトを徳意とするようですが、他の作曲家の作品も聴きたいと思いました。

 全体として、協奏曲の胸がすくような思いが少し稀薄でした。

 

 マーラー。最後の音が消えてから暫しの静寂。金聖響の指揮棒が、まだ演奏が終わっていないと言っていましたけど、静寂を楽しんだ客も素晴らしかった。そして、素晴らしい演奏の証明でもあったようにも思いました。

 橇の鈴の音とフルートで始まり、第1ヴァイオリンが主題提示、そして低声部に引き継がれるわずかの間で挽き付けられました。ちょっとおどけた感じのするホルンやトランペットのファンファーレも魅力的。

 第2楽章のコンサートマスターの2度高く調弦されたヴァイオリン持ち変えのソロも実に美しかった。他の要所でもソロが。

 第3楽章が終わる間際、演奏中にソプラノが指揮者脇まで進み、間をおかずに第4楽章へ。天国の楽しさを歌い上げる大岩千穂は美しい声、最も短い楽章でおいしい所を持っていく感じだけど、スコアにそう書いてあるから仕方ないでしょう。最後はコントラバスの最弱音で終わりますが、この後で冒頭に書いた場面へ。

 

 神奈川フィルのマーラー4番は素晴らしかった。この後、5・6・7・9番と続きますが楽しみです。

   (2011年1月28日記録)

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