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2010年12月 3日 (金)

美術:原美術館「崔在銀」展

  名称   -アショカの森-
  会場   原美術館
  会期   2010年11月11日(土)~12月26日(日) 、詳細は要確認
  鑑賞日  2010年12月01日(水)

 

 崔在銀(Jae-Eun Choi)はソウル生まれの女性アーティスト、日本の美術館における初個展。創りだすものは森、「アショカ王の5本の樹の森」という故事に想を得ている。

 

 入場直後のGalleryⅠは、柱状の木材、きれいに仕上げられていない、を手前から奥への昇り勾配で敷き詰めた「夢想家の散策」。少しなら室内に入るのも可。二階への階段の踊り場からも見下ろせる。部屋に木の香が漂よう。

 木材は温かみを感じる建築材、緩いスロープが何か起こりそうな雰囲気を醸しだすが、そこまで。。踊り場から見ると多少雰囲気が変わる。対話が途中で止まってしまうような、中途半端な思いがした

 

 GalleryⅡはメインの展示空間。横並びの5面スクリーンを使ったビデオインスタレーション。映像は、大きな古い樹の表面を舐めるようにゆっくり移動する。各面は異なる映像が異なる速度で移動する。

 テーマ「アショカの森」を直に意識した構成。それでも印象的な作品だ。ビデオインスタレーションは映し出す対象を唐突に感じてしまうことが少なくないが、ここでは大きな古い樹の存在感が偉大だ。生命力が空間を支配する。高田みどりのパーカッションが重厚さを増す。

 

 SUnroomはつくばい(手水鉢)に俯瞰した樹を投影する「もう一つの月」、GalleryⅢはビデオ「森はいつからそこにあったのでしょうか?」、他にカラー写真が合計10枚ほど。写真は、ポスターに使用されたものが深奥で静寂な風景を写し止めて好感。

 テーマにべたな表現が多いと思えるが、見終わるといやされたような、さわやかな心持になる。宗教的倫理観、自然崇拝とはこういうことか。ビデオインスタレーションで実現するところが現代なのだろう。
 判りやすいと思う。現代アートに食指の動かない人にもお勧めする。不満があっても責任は取れないが。

   (2010年12月03日記録)

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