路上観察:針尾無線塔 --- ニイタカヤマノボレ ---
平戸ツーデーウォーク(2010年9月25・26日)に参加したこと、その往路で高校生の時の修学旅行を思い返して西海橋に寄ったことも報告しました。その後日談です。
レンタカーでハウステンボスから西海橋に向う途中、不思議な建造物を発見しました。煙突状で、間隔を空けて三本が青空を突き刺しているようでした。名前が判らないので胸にしまってありましたけど。
まずは西海橋周辺から撮った写真と不思議な建造物をトリミングした写真を次に示します。
「朱雀の洛中日記」は愛読ブログの一つ、見識を備えた内容で気付かされることが多々あります。2010年12月8日のテーマは「ニイタカヤマノボレ」。そこに、『12月8日(水)曇り。今日は第二次世界大戦の開戦記念日。1941年のこの日、日本の連合艦隊がアメリカの真珠湾を攻撃して、太平洋戦争が始まった。長崎県佐世保市の針尾にある無線塔からこのときの暗号「ニイタカヤマノボレ」が発信されたといわれている』と記されています。
これで不思議な建造物の正体が判明しました。写真の向きを考慮して Google Map を検索すると、次の航空写真が確認できたので、間違いないでしょう。
不思議な建造物とは、旧日本海軍針尾送信所無線塔です。
三角形の一辺は約300m、単純に1/2波長アンテナとすると500Khz、NHK東京第一(594Khz)より低い周波数を使用していたことになります。往時は、このようなことを調べていたら捕まってしまいそうです。
名前が判れば大まかな情報はすぐに判ります。高さ130m以上、現在は使われていない、壊してしまおうとの話もあるようです。無線塔に罪はありませんが、戦争を記憶する遺産として残すわけにはいかないものでしょうか。新西海橋の遊歩道に案内を設置して頂けると、多くの方に認識して頂けるでしょう。再び戦争を繰り返さないためにも。
(2010年12月09日)
| 固定リンク | 0
コメント