随想:尖閣ビデオ、海保職員“自分が映像流出”?(2010年11月10日)
NHKニュース速報が流れています。下記に引用しておきます。
『海保職員“自分が映像流出” 11月10日 12時8分
尖閣諸島沖で起きた中国漁船による衝突事件の映像が流出した問題で、神戸市にある第5管区海上保安本部の職員が「自分が映像を流出させた」と上司に名乗り出ていることが関係者の話でわかりました。東京地方検察庁と警視庁は国家公務員法の守秘義務違反などの疑いで事情を聞くことにしています。
関係者によりますと、映像を流出させたことを認めたのは、神戸市にある第5管区海上保安本部の職員で、これまでに上司に対して「自分が映像を流出させた」と認めたということです。この職員は現在、航行中の船に乗っていて10日に神戸港に戻るということです。東京地検と警視庁は、この職員から国家公務員法の守秘義務違反などの疑いで事情を聴くことにしています。』
いずれ、流出元が海保職員であるか否かの真偽は判明するでしょう。しかし、全貌が明確になるか否かは疑心暗鬼です。
というのも、流出した尖閣ビデオは複数ルートで閲覧・保管されていたと、asahi.com『複数ルートで閲覧・保管 尖閣ビデオ、海保と検察 2010年11月6日5時51分』の記事中に図示(下記に引用)されています。しかし、第5管区海上保安庁はそこに記述がありません。図の中にどのように追記されるのでしょうか。
削除されたという映像を含めて、その挙動ははっきりするものではないでしょう。
私は、今回の映像流出に関して、個人的な行為であるか、組織的な行為であるか、その他を含めた全貌が明確になってから考えたいと思っています。断片的な情報で右往左往しては本質を見逃すと考えます。
ただ言えることは、コンプライアンス、メディアリテラシ、セキュリティ等は一朝一夕に成るものではありません。もろもろの責任の頂点が内閣にあることは否定できないと思います。しかし、政権交代して一年ほど、それらが整う間があるとも思えません。とすれば旧政権の成し遂げたものが今に至っていると考えるのが自然です。多少の向上はあったかも知れませんが。
尖閣ビデオ流出は、社会正義の観点から評価されるでしょうが、管理面・技術面からもきちんと評価されるべきです。いずれ総括がなされることを期待しています。
(2010年11月10日記録)
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