随想:車中にて
山手線、渋谷から新宿までの短い間の出来事。三人掛けの席に妻と座りました。残る一席には、良く見ていませんが若い女性が既に座っており、中の子どもと対面するようにベビーバギーを支えていました。
子どもの年は見当が付きませんけど、かなりしっかりしていて、大きな眼をしていました。顔立ちから阿修羅が思いうかびました。
子どもが少し顔を回せば、視線は私の方に来ます。そして、視線は私の方に来たのです。時々、妻にも向います。女性も子どもの視線は判りますから、私の様子を伺ったりしていましたが、妻が一声二声かけたりして和やかなものでした。
子どもの視線は相変わらず注がれています。泣くでもなく、笑うでもなく。その状態で新宿に到着。私が立ち上がったら泣き出しました。
ひょっとして好かれていたのかな。リタイアして一年が過ぎ殺気が消えたかな。
(2010年10月9日記録)
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