« 読書:最近の読書から(2010年6月22日) | トップページ | 路上観察:鎌倉源氏山・天園ハイキング(2010年6月24日) »

2010年6月24日 (木)

読書:最近の読書から(2010年6月24日)

1.『ノーマ・フィールドは語る  戦後・文学・希望』
    岩波ブックレットNo.781、500円(税別)

 

 ノーマ・フィールド(以下、ノーマ)は、1947年、米軍人と日本人女性の間に生まれる。シカゴ大学教授、日本文学・日本文化専攻。著書に「天皇の逝く国で・1994年」「祖母のくに・2000年」「へんな子じゃないもん・2006年」(以上は大島かおり訳・みすず書房)。他に「小林多喜二―21世紀にどう読むか・岩波新書赤1169」など。

 本書は、ノーマ、岩崎稔(東京外国語大学教授、哲学・政治思想専攻、成田龍一(日本女子大学教授・日本近代史専攻)の鼎談を記録したもの。60数ページと短いが、ノーマの創作の背景に言及していて興味深い。

 「天皇の」では、昭和天皇の病から死に至る間、東京に滞在していたノーマが日本人の行動様式を考察したもの。特に、山口・中谷康子(殉職自衛官靖国合祀取消し訴訟)、沖縄・知花昌一(沖縄国体日の丸焼却事件)、長崎・本島等(長崎市長銃撃事件)を取り上げ、日本人には書けないであろう日本を書いた。

 「祖母の国」は、英語・日本語で書かれた論文の集成。ノーマのバックグラウンドに迫ると述べられているが、記憶が薄い。

 「へんな子」は、過去に感想をまとめている。そこで、書名について疑義を発しているが、本書ではそれにも触れている。

 本書の話題は、例えば、「著書について」「基地と沖縄」「源氏研究と「天皇の」を結ぶもの」「生い立ち」「出版のプロセス」「多喜二から新しい取組みについて」などなど。

 著書を読むこと無しに本書の理解の進まない面もある。しかし、本書を読んでから著書を読めば、より理解が深まるように思える。

 私は「天皇の」「祖母の国」「へんな子」を既読、しかし、理解は充分と思っていない。時間に余裕ができたこともあって再読したいと思っている。その前に本書を知り、一読できたのは幸運であった。

 「沖縄」「イラク人質事件」「外務省機密漏えい事件」・・・。為政者に流されず、世間に流されず、自ら考えて判断することの重要さを、より深く気付く契機となるだろうから。そして行動へ。

 うまくまとまりませんでしたが、知って頂けただけでも良かった。できれば書店で手にして下さい。
 著書もどうぞ。一冊なら「天皇の逝く国で」、名著だと思います。

| |

« 読書:最近の読書から(2010年6月22日) | トップページ | 路上観察:鎌倉源氏山・天園ハイキング(2010年6月24日) »

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: 読書:最近の読書から(2010年6月24日):

« 読書:最近の読書から(2010年6月22日) | トップページ | 路上観察:鎌倉源氏山・天園ハイキング(2010年6月24日) »