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2010年2月21日 (日)

美術:横浜トリエンナーレ学校 Vol.2 開催(2010年2月20日)

 2月20日(土)、ヨコハマ・クリエイティブシティ・センターにて、「横浜トリエンナーレ学校 Vol.2」が開催されました。あいかわらず横浜トリエンナーレ2011の開催要領は未定ですが、2回目のサポータ活動になります。3~40人ほどのサポータ志願者が聴講しました。前回に比べて半減でした。

 講師は河崎晃一(兵庫県立美術館学芸員)さん、神戸・淡路大震災当時(1995年)当時は芦屋市立美術博物館(以下、美術館とする)勤務。以下、私なりに解釈、受け留めた講演内容をまとめます。

 

 1995年1月17日はボランティア元年と言われる。ボランティアはパブリック、学校関連のPTAなどもボランティア。宗教的な募金活動あたりが根源か。震災後は役所勤務の方より、ボランティティアの方がてきぱきやっていた。
 同志社大学の4年生、奈良在住の方から「何かお手伝いできることはありますか」と美術館に電話があった。

 美術館は、中山写真館から中山岩太作品救出の課題があった。中山写真館は斜めになっていたが倒壊は免れていた。当時安否確認は、家先に連絡先が掲げてあれば無事だとわかった。今なら作品救出は可能と思った。3人で行ったが中に入れる状態ではなかった。

 震災から10日ほどして文化財レスキュー隊の案内がFAXで届いた。2月上旬に申し込んだが、10日間ほどなしのつべてであった。文化庁は中山岩太が何者であるか、救出の対象にするか調査していたようだ。結局、近代写真の先駆者であり、その功績は救出にあたいするとの結論に至った。2月20日、文化庁・東京国立文化財研究所・兵庫県立美術館・日本通運・ボランティア・美術館の総勢15名が救出に向かい、美術館ホールに搬送、保管した。
 文化庁の仕事は近代洋画に広がっていないのに、近代写真に行き着いてしまった。電話をくれた女性が翌日から来てくれた。

 中山岩太のビンテージプリントは兵庫県立美術館に寄託してあり、中山写真館にはわずかしかなかった。ネガ(ガラス乾板)は合計で7000枚ほどあった。写真ヘルプネットワーク畑祥雄さんから、ボランティアによる資料作りを提案された。

 3月初旬ボランティア案ができた。朝日新聞社の記者が来てネガを見せてくれなければ帰らない、見たネガの中に神戸の戦災の記録があった。18日朝日新聞夕刊に記事が掲載された。

 4月中旬、美術館においてボランティア説明会が開催され、100名ほどが集まった。自分の役割はないと判断した方もいて、色々な経歴の方、約80名が活動を開始した。近辺の方が多かったが、和歌山、滋賀からも参加があった。交通費は支給した。

 埃をかぶったネガの清掃、記録面はデリケートなので慎重さが要求された。全数プリント(密着)、整理を3ヶ月の予定で行ない、2ヶ月半で終わった。当時、データベースは普及していなかったが、今なら様子は違うかも知れない。

 美術館の一員として多少後ろめたい気持ちもあった。なぜならば、震災がなければ全数プリントなどは有り得なかったから。ボランティアの意識は高かった。

 翌年に開催した「中山岩太展(?)」の展覧会カタログに、ボランティアの氏名を記載した。同窓会みたいなことも行った。コアーのメンバーとは今でもお付き合いがある。 

 

 この後、20年続いている兵庫県立美術館の話がありましたが、省略します。

 質疑では、予算がないからボランティアを依頼するという意識をもつ関係者が一部にいる、スタッフとスポンサーの差異、などが話題になりました。

 私も「震災のような期間限定のボランティアと、兵庫県立美術館のような恒常的(期間1年で継続する方も少なくない)なボランティアの意識の差」について質問しました。「期間限定だからできる一面もある」とのことでした。講演の話題を引き継いだ質問でしたが、震災と言うような極限の状況との対比はまずかったと思いました。私はトリエンナーレのような期間限定のサポータのこと、その経験が蓄積されるかされないかの意識がありました。これからも自分なりの疑問を追いかけるつもりです。

 次回は、3月24日(水)、19時30~21時まで、ヨコハマ・クリエイティブシティ・センター3階(みなとみらい線馬車道駅1b出口)。横浜美術館長・逢坂恵理子氏「美術界のメディエーター ~アート・ボランティアの解題」、予約不要です。
 詳しくは、横浜トリエンナーレ・サポーター・サイトを参照願います。

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