美術:「サイバーアーツジャパン―アルスエレクトロニカの30年」展(2010年2月3日)
会場 東京都現代美術館
会期 2010年2月2日(火)~2010年3月22日
休館日 月曜日(ただし、3/22は開館、3/23休館)
開館時間 10:00~18:00(入場は閉館の30分前まで)
入場料金 一般:1000円
鑑賞日 2010年2月3日
公式HP http://www.mot-art-museum.jp/exhibition/cyberarts/
大概のものは難しく、現代美術が難しいのも当前だと思います。それにしても、この企画展タイトルは見ただけでしり込みしそうな思いがします。でもそんなことにはめげないで出かけました。
美術作品か実用品か、完成品か試作品か。まだ調整不足なのでしょう、動作不安定の作品もあります。インターラクティブ・アートに分類された作品も多いので、動作する姿を見なければ実際のところ判然しないものもあります。作品を前にして意図、用途、動作を考えます。
イメージが伝わりやすい展示品の一つが、明和電気の製品(作者はそう呼ぶ)です。TV番組でも時々取り上げられるのでご存知の方も多いでしょう。
指クラップ(指パッチン)を検出し、電磁アクチュエータを動作させてアームの先に取り付けた木魚を叩くパチモク。パチモクを含むナンセンスマシンやオリジナル楽器が展示、解説されています。製品発表会(演奏会のこと)があるとなお興味深いと思います。
あるいは鈴木康広/東京大学「デジタルパブリックアートを創出する技術」プロジェクト。羽田空港第1、第2ターミナルに大きな透明の人形が空中に浮かんでいた映像をTVニュースでご覧になった記憶はありませんか。
私が特に興味を持ったのは次の作品です。
クリスタ・ソムラー&ロラン・ミニョノー:タイプライターにセットされた用紙をスクリーンにして蠢く虫(文字?)を投影する。
児玉幸子:卵上のカプセルに黒い液体が半分満たされ、その中で円錐形の物体が回転(?)している。回転に従い液体が螺旋状に上昇して幾何学模様を描く。美しい。
JAXA宇宙ステーション(ISS)/「きぼう」文化・人文社会科学利用パイロットミッション:墨流し水球絵画、宇宙こま、などの実験のハイビジョン映像。神秘的かつ美しい。
どうもうまくご案内できません。エッセンスを抽出すると、結局、企画展タイトルになってしまいそうです。どうか一度足を向けて下さい。体験して見て下さい。できれば充分な時間を費やして。
私は費やした時間が1時間少々でしたので不十分でした。出来ればもう一度出かけたい。理解が進まないけれど好きだ、というものはいくつもあります。この企画もその一つです。
(2010年2月5日記)
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