映画:のだめカンタービレ最終楽章・前編
出演 上野樹里
玉木宏、他
場所 ワーナー・マイカル・シネマズ みなとみらい
鑑賞 2009年12月21日
公式HP http://www.nodame-movie.jp/index.html#/top
指揮者コンクールで優勝した千秋は、マネージャの思惑で老舗の「ルー・マルレ・オーケストラ」の常任指揮者就任が決定します。しかし、就任以前の演奏会で、予定指揮者キャンセルのため急遽、代理で指揮することになります。そこでプロのオーケストラながら現在のレベルは低く、楽団員はタクシー運転手など、多くがアルバイトしており練習にも身が入りません。さらに昔を懐かしむ意固地なコンサートマスター。千秋は前途を危ぶみます。
一方、のだめは千秋の常任指揮者就任を誰よりも喜びますが、自らのコンセルヴァトワールの進級試験も控えています。
さて日は過ぎて千秋の常任指揮者デビュー。プログラムは「チャイコフスキ・序曲1819年、バッハ・ピアノ協奏曲第1番、チャイコフスキー・交響曲第6番悲壮」、ピアノ協奏曲では指揮兼独奏します。
結果は如何に。それを聴いたのだめの心境は如何に。後は映画を見て下さい。
多くの楽曲が聴けて楽しいですが、さりとて全曲が聴けるわけではありませんので満たされないものが残ります。物語ですから仕方ありません。気にいった曲があればCDなりDVDを購入して心行くまで聴くことでしょう。クラッシック音楽のコンサートに出かけるのも素敵でしょう。
生活のためにアルバイトが本業とも思えるような状態の「ルー・マルレ・オーケストラ」の楽団員。状況は日本も似たようなものではないでしょうか。思わず事業仕分けを思い出しました。
私は事業仕分けを肯定しますが、世の中に芸術が無くて良いなどとは思いません。他分野とのバランスもありますが、現場活性化の為に必要な予算が確保され、現場優先で無駄なく執行される仕組みが必要と考えるだけです。そのような仕分け結果なら納得できそうです。アルバイトと本業が入れ替わるような状態は、芸術家の不幸ですし、見聞きする観衆の不幸でもあります。
一方、その才能を開花させるためには、生まれ育つ環境も大きいと感じます。世の中は基本的に不公平かもしれません。それを乗り越えるに必要な社会支援が用意されていることも必要と思います。これは芸術に限りませんが。
楽しく映画を見ましたが、多少はあれこれ考えてしまいました。
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コメント
観られたのですね~
今回はすごい海外ロケですよね。
楽友協会でのロケもありましたか?
予告で観ましたが、一体いくらかかったのだろうと現実的なことを考えてしまいました。
それはともかく、今回のストーリーはすでに漫画で読んでいます。
やる気のない楽団を任された千秋の苦悩が漫画では面白く、でもリアリティのある描かれ方でした。
全体的にかなりオーバーアクションではあろうと思いますが、色んな音楽が聴けていいですよね。
音楽評論家?か誰かが雑誌のコラムで、
ベートーベンの第七と言う標題のない交響曲をすぐにメロディが浮かんでくるほど有名にした「のだめ」はすごいというようなことを書かれていました。
来年早々NHKホールにのだめオーケストラを聴きに行きます。
投稿: strauss | 2009年12月23日 (水) 01時25分
撮影地がどこかは別にして大半が海外場面になっています。モーツァルト、ベートーベン、ブラームスのモニュメントも写されています。私は気分的にあこがれますが、Straussさんは懐かしい思いになるかもしれませんよ。でも、場面はまだパリ。
この映画の欠点を言えば、良いところで前編が終わっていてフラストレーションを引き起こすことです。楽友協会の場面は前編に出ていません。後編のフィナーレと推測します。
ベト七は幕開けと、常任指揮者就任前の代役で「ルー・マルレ・オーケストラ」を振ったときに流れてきます。ベト七は一夜のコンサートの締めに良いですね、元気になって帰れます。
千秋の指揮ぶりも板についた感じがします。先の静岡・椿姫を振った「飯森範親」が指導しているようです。のだめのピアノ演奏も違和感はないです。何時までか知りませんがピアノを習っていたようです。
のだめの古城における初リサイタル場面もありますが、前編は千秋にスポットライトが当たっているようです。正味2時間ですが、決して長く感じません。ぜひお出かけ下さい。
のだめオーケストラの活動も盛んのようですね。のだめは底辺拡大に大いに貢献しています。表彰ものです。
投稿: F3 | 2009年12月23日 (水) 09時58分
私もまだ観てないのですが、
3枚組のオフィシャルCDを買いました!
様々な楽曲が聴けて、クラシック初心者にとって嬉しいアルバムです。
投稿: salala | 2009年12月23日 (水) 14時42分
音楽はCD・DVDでいつでも聴けるので、演劇に比べて接しやすいですよね。オフィシャルCDは、オーケストラ、ピアノの曲目が多々含まれているようです。楽しんでください。
私は最近、NHKの深夜番組を録画しておいて昼間に聞いたりしています。自分でCDを選ぶと偏るので、無作為に聴いてみようかと思った次第です。
生演奏も時々、来年も神奈川フィルの定期会員を手配しています。そういえば、神奈川フィル常任指揮者の金聖響が静岡で指揮するチラシを先日見ましたよ。
映画も是非見てください。千秋の弾き振りは格好良いし、指揮も本当に様になっています。のだめのピアノ演奏も。のだめは後編でさらに活躍するでしょう。役者はたいしたものです。
序曲「1812年」では大砲を並べて空砲を撃つのも面白いです。日本では無理と思っていましたら、そういう例もあるようです。その他、見てのお楽しみです。
投稿: F3 | 2009年12月23日 (水) 22時55分