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2009年11月 3日 (火)

随想:「維新派・ろじ式」と「つげ義春・ねじ式」(2009年11月1日)

 「維新派・ろじ式」を観て「ろじ式」とは何か、気になりました。
 「ろじ」が「路地」に通じることは、舞台上で繰り広げられるパフォーマンスで判ります。しかし「式」は何を意味するでしょうか。

 朝日新聞(2009年10月26日夕刊)劇評に『「ろじ式」は、つげ義春のマンガ「ねじ式」と街の路地に由来する』とありました。「ろじ」が「路地」であることは私の認識と一致します。

 しかし『「ろじ式」は、つげ義春のマンガ「ねじ式」(と街の路地)に由来する』とは、私には理解不能です。「つげ義春」「ねじ式」という記号の意味が判らないからです。もちろん「つげ義春」が漫画作家であること、何かに引用された数コマから絵の調子は何となく判ります。しかしそこまでです。

 維新派の「ろじ式」を振り返る、あるいは来年予定される「<彼>と旅をする20世紀三部作の第三部」への理解を深めるには、「つげ義春」「ねじ式」を少し掘り下げておく必要があると思いました。

 近所の図書館に出かけ、「つげ義春」で検索したら10件ほどヒット、1件はビデオテープで残りが書籍。先頭が「復刻版・月刊ガロ増刊号つげ義春特集・1・2巻」でした。漫画も収蔵かと思いましたが、重要な作品であるがゆえに収蔵しているのだろうと思い返しました。

Garo1 Garo2

 

 

 

 

 

 

 1・2巻を借り出し、2回づつ読んで次のような点がポイントになりそうだと思いました。

  1.「ねじ式」単独ではなく、「ねじ式」で代表する前後の作品群が関係。
  2.作品群に通底する主なものは旅。作品年代から戦後のまだ貧しい時期。
  3.旅は、精神的・生活的に追い込まれた状況下での。物見遊山ではない。

 「ガロ」の他に「「ねじ式」夜話・権藤晋著」を借り出し購読中読み始めています。少しづつ背景が判ってくると思いますが、維新派とつげ義春には類似の思想が潜在していることは既に感じています。追って整理するつもりです。

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コメント

 私も、来年の維新派犬島公演を観ようと思っていますので、F3さんの情報がとて参考になります。
 維新派は初めてですし、つげ義春さんという漫画家も作品も全く知りません。こういう状況でいきなり観るのはもったいないのかもしれませんね。SPACのように何度も同じ舞台を観るわけにもいきませんから、できるだけ調べていきたいと思います。
というか、教えて下さいね!

 奈良、行ってきました。
今回は車だったので、二日目は長谷寺や談山神社を回って吉野まで足を延ばしました。やはり紅葉には少し早く、でもそのおかげで人出も少なくて良かったと思いました。吉野の「一目千本」の桜は見てみたいけれど、混雑を思うととても行く気になれません。

 正倉院展は平日の午後だったので、すんなりと入館できましたが、その前、興福寺北円堂開扉と仮金堂での阿修羅展示には約1時間並びました(でも短い方だと思います)。
 本尊・四天王・十大弟子・八部衆と、本来なら決まった立ち位置があるのでしょうが、阿修羅は前面中央に置かれていて、まさに主役を演じていました。
 八部衆や十二神将、仁王像などの躍動感溢れる身体やポーズを見ると、Sメソッドの俳優たちの姿が目に浮かんで来て、こうした仏像彫刻のモデルも、もしかしたら当時の役者たちだったかもしれないななんて思ってしまいました(笑)。
 いつの時代でも、見るものの心を捉えるのは変わらないものですね。改めて納得しました。

 奈良のあちこちで「大和路まほろばツーデーウォーク」のポスターを見かけましたよ。奈良の古刹や遺跡を巡る魅力的なコースばかりですね。じっくりと歴史や文化を楽しんで来てくださいね。

投稿: salala | 2009年11月 3日 (火) 11時34分

 来年の犬島公演を楽しみにしましょう。時間は充分にあるから予習しておきましょう。って、そんなに気にすることも無いのですけど。私は予習しても判らない可能性が高いです。

 奈良、お天気はどうでしたか。興福寺北円堂は拝観したことがあります。なかなか重厚な雰囲気だった記憶があります。仮金堂の阿修羅は全景写真が新聞に出ていました。阿修羅拝観に都合の良い配置のようです。

 あちらこちら随分と回りましたね。曽爾高原のススキは如何でしたか。曽爾高原は関西のハイキングガイドにも出ているし、中京圏のハイキングガイドにも出ている、要はどちらから行っても遠い。大宇陀、談山神社、長谷寺、私もまた行きたいですね。

 月末の奈良行、2デーマーチのコース通りではないですけど私は大体歩いています。8年弱、関西人だったので。まあ、H子(家内)に薀蓄傾けようかと思っています。

投稿: F3 | 2009年11月 4日 (水) 01時13分

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