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2009年10月28日 (水)

映画:未来の食卓

   監督    ジャン・ポール・ジョー

   鑑賞    横浜黄金町 ジャック&ベティ
   上映    ~2009年10月30日(金) 16:45~
   公式HP   http://www.jackandbetty.net/         ジャック&ベティ
         http://www.uplink.co.jp/shokutaku/staff.php 未来に食卓

 「オーガニック(有機農法)とは何?」「自然のままです。」
 冒頭、収穫祭(?)のためにブリオッシュを売りに来た子供に問いかける老人と子供の会話。この映画は、南フランスの小さなバルジャック村で芽生えた、学校給食と高齢者のための宅配給食をオーガニック食材に変えるという試みのドキュメンタリー。

 ユネスコ会議での「あなたの周りに癌や糖尿病にかかった人はいますか。」との研究者の問いかけに、出席者の大半の人が挙手する場面。フルフェイスの防毒マスクを装着しての農薬散布の場面。オーガニックと化学農法の土壌の違いを見せる場面。刺激的な場面と対比しながら1年間にわたるオーガニック食材による給食の取組みを追います。

 これを成し遂げたのは、村長の「先に費用を心配するな。相談は、自分の良心とする。」という強い決意無しには成り立たないでしょう。疾病が減るなど、総合的に判断すれば決してコスト高にならないという考え方も強固です。オーガニック食材は生産者から購入するだけでなく、学校の農園で育てたものも使います。反対意見が無いわけでもありませんが、この試みを後退することなく定着させようとの意志が画面から遺憾なく伝わります。

 

 必ずしも中立の視点でドキュメンタリーが制作される訳ではないでしょう。しかし、ここでなされる主張は抵抗なく受け入れられます。
 他に感じたことは、200食ほどの給食に対して数人あるいはもっと多いかも知れない調理師。個々の生徒を把握しながらサービスする給食。給食も教育の一環との考え方。うがった視点で見れば、小さな村だからこそ可能になったと思えます。

 しかし、特異な例であるといってしまうには大きな問題提起です。どのようなモデルが可能か判りませんが、草を生やした休耕田が少なくないことなどに思い至れば、日本だって解決策はあるように思います。多くの方に見て頂き、食生活を考えるきっかけとして頂ければ良いのではないかと思いました。「今日食べることが先だ」という考えも否定できないのですが。

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