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2009年9月12日 (土)

路上観察:第17回・奥の細道・鳥海ツーデーマーチ(道中編)

 2009年9月5・6日の両日、山形県飽海郡遊佐町を主会場に「第17回・奥の細道・鳥海ツーデーマーチ」が開催され、参加しました。関東圏を離れてのウォーキングイベント参加は初めてで、その往復も楽しみです。途中、短時間ですが酒田市内を巡りました。

 当日移動では間に合わないので4日に移動、往復ともに飛行機利用。早めに予約すれば料金は鉄道利用とほとんど変わりません。羽田空港を出発した飛行機は水平飛行に移って間もなく降下開始、わずか1時間で庄内空港に着陸。少しくたびれたリムジンバスでJR酒田駅まで移動。途中、最上川河口付近を通過、

 「五月雨をあつめて涼し(早し)最上川」
 「暑き日を海に入れたり最上川」

芭蕉句が浮かびます。当時は旧暦ですから今では初夏でしょうか。引用ばかりで駄句の一つも思い浮かばないところがなんとも情けない思い。

 3時間ほどの酒田市内巡り、来た道を戻るようにして「山居倉庫」へ、そこから徒歩でJR酒田駅に戻ることにしました。まずはタクシーに乗車、「やまいそうこ」と言ったら、間を多いて「ハイ~」。正しい呼称は「さんきょそうこ」だそうです。

 「山居倉庫」は築百年以上経た現用の農産物倉庫、当日もお米を運び込んでいました。傍らの大きなケヤキ並木は、倉庫内の温度上昇を防ぐためだそうで、二重屋根構造などとともに先人の智恵に感心するばかり。
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 歩いていると道端に「奥の細道・何々跡」の標柱が何本か見られました。時間があれば辿りたいところですが、今日は時間がありません。
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 武家屋敷と商家造りが一体となった「本間家旧本邸」。一見簡素ながら、しみじみと伝わってくる職人技。我が家は何代か遡れば「どおこや」、子供の頃、近所の駄菓子屋のおじいさんからそう呼ばれました。恐らく「銅工屋」、銅屋根などを葺く職人でしょう。よって良い仕事を見れば血が騒ぐって、そのようなことはないのですが。閑話休題。

 「本間さまには及びもせぬが、せめてなりたや殿様に」というざれ歌は誰しも思うことかも知れません。後になりましたが、本間様は、天文学的数字にも思えるほどの土地を所有する大地主です。別に本間美術館があるのですが寄りませんでした。(室内写真不可ですので玄関先だけ)

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 「旧鐙屋(あぶみや)」 は廻船問屋。江戸時代を通じて繁栄したそうですが、日本海海運に大きな役割を果たしたことが知れます。玄関から裏まで突き抜ける三和土(たたき)が美しくもあり、忙しくすれ違う人たちを髣髴させます。昆布や米が日本海経由で上方に運ばれていったことが実感できます。この後、JR酒田駅に戻り、吹浦駅まで移動。

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 6日は20Kmコースを10Kmコース変更、折角だから「土門拳記念館」に寄ろうと思ったからです。JR酒田駅からタクシーで1500円ほど。「土門拳生誕100年特別企画・日本の自画像・写真が描く戦後 1945-1964」開催中。土門拳と時代を同じくする写真家11人の作品展示。見たことのある作品が何枚もありましたが、何回見ても写真が時代を切り取っていたと思わされます。戦争はいけない。

 記念館前の池の向こうに鳥海山が美しい姿を見られる筈ですが、当日は雲に隠れていて残念。記念館は谷口吉生の設計になるもの、静謐な思いが湧き上がる。この後、庄内空港行きのリムジンを待って横浜へ。

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