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2009年8月25日 (火)

路上観察:利賀フェスティバル2009・道中編(往路2日目)

 郡上八幡で一泊、朝食前に小一時間の散歩。自動車の行き来も極めて少なく、街全体が静寂さに包まれていました。家々の朝の支度をしている音、近づく自転車の軋む音、川を流れる水の音。音による風景が残っていました。時間を巻き戻したような懐かしいサウンドスケープ。

 郡上八幡は水の街です。街中に多くの水飲み場が設けられています。通りの両側の側溝にきれいな水が流れていて、蓋をあけて道に打ち水をしたりしていました。
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 郡上八幡に寄る大きな目的は、水飲み場の一つである宗祇水を訪れることでした。室町時代の連歌師・飯尾宗祇の名を冠した名水です。

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 郡上八幡は、郡上八幡城から見下ろすまでもなく小さな街です。写真中央部が徹夜踊りの場となる新町辺り、川が木立に隠れる辺りで、右手から流れる川が合流します。その付近に宗祇水があります。

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 宗祇については断片的な知識があるだけです。例えば。

 芭蕉は「笈の小文」で、「西行の和歌における、宗祇の連歌における、雪舟の絵における、利休が茶における、其貫道する物は一なり。しかも風雅におけるもの、造化にしたがひて四時を友とす。」と書いています。大いに影響を受けたということでしょう。

 京都山崎の近く(所在は大阪府)に水無瀬宮があります。祭神は後鳥羽天皇、土御門天皇、順徳天皇、由緒正しき神宮。ここに奉納されたのが宗祇等による「水無瀬三吟百韻」。

   雪ながら山もとかすむ夕べかな  宗祇
     行く水とほく梅にほふさと  肖柏
   川風に一むら柳春見えて     宗長

 発句から第三までですが、実に美しい。
 水無瀬とは、京都三川が合流して淀川になるあたり、天王山の古戦場跡。今は東海道新幹線が疾駆し、JR、阪急電車が行き交ってあわただしい。しかし、私の乏しい鑑賞力でさえ、往時の美しい風景が蘇えります。

 なぜか宗祇水に寄りたかったのです。多少は歌心が向上するかって、そんなことがある訳は無いのですが。

 

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