路上観察:利賀フェスティバル2009・道中編(往路3日目~復路1・2日目)
最近は夏休みの一部に利賀フェスティバルを含めている、と言って良いと思います。利賀フェスティバルだけで一週間を費やすほどのプログラムが用意されているわけではありません。演劇界に身を置く方には必ずしもそうでないかも知れませんが、私は素人ですからマニアックなものは避けています。まあ利賀フェスティバルに行くこと自体がマニアックかも知れませんが。
よって往復路で各所に寄る楽しみを含めて利賀フェスティバルです。
往路3日目、第3日目以降の行程は次の通りです。
第3日目 二十一世紀美術館~金沢城・尾山神社散策~
「リア王」「アイアス」観劇~利賀(泊)
第4日目 利賀・上畠アート09散策~「天と地のはざまで」
「廃車長屋のカチカチ山」観劇~利賀(泊)
第5日目 発電所美術館~越後妻有トリエンナーレ~十日町市(泊)
第6日目 越後妻有トリエンナーレ~横浜着
二十一世紀美術館はここ数年、必ず立ち寄ります。今夏の企画展は「未完の横尾忠則」「愛についての100の物語 」。
「未完の横尾忠則」展、サブタイトルが「君のものは僕のもの 僕のものは僕のもの」。公開制作作品を含む多くの作品に圧倒されます。滝の絵葉書で一室を埋め尽くすインスタレーション。何でも作品にしてしまう貪欲さは芸術家の命でしょう。丹念に記された日記公開なども。
最初の部屋は、Y字路をテーマにした作品7枚、大半が2m弱×2m強のサイズ、一枚はさらに横長。以前からY字路をテーマにした作品を描いていたようですが興味はどこに。Y字路、言い換えれば分かれ道、というころでしょうか。
「奇縁まんだら」という80枚ほどの肖像画も興味を惹きました。大半が古い作家。山本有三、高村光太郎、吉行淳之介、大岡昇平、・・・。その中に淡谷のり子、忌野清志朗は異質かあるいは作家か、私は知りません。
アンリルソーの絵を横尾忠則流に解釈しなおして描いた数十点の作品もまた興味を惹きました。本歌取り、「君のものは僕のもの 僕のものは僕のもの」ですか。このタイトル名の作品もありましたが、ルソー風の絵の方がサブタイトルに合致するように思いました。(写真はタレルの部屋、金沢城、尾山神社)
「愛についての100の物語 」、キーワードは「オープン・ダイアローグ(開かれた対話)」。既知の作品も少なからずあったように思います。目当ては塩田千春のインスタレーション。
実は5日目の発電所美術館、越後妻有トリエンナーレにも作品があって、それを横断的に観てみたら何か少しは理解できることもあるかと思っていました。これは別にまとめる予定です。(写真は発電所美術館、展望台から山側、海側を望む)
上畠アート09は今年で3回目、利賀フェスティバルが開催される利賀芸術公園から一山超えた(実際はトンネルを抜ける)三十戸ほどの上畠集落の家や田畑で作品展示する催しです。工芸作品主体ですが、民家などを利用した展示が素晴らしい。家を開放すること、それは都会に住む私からすれば実に大らかで豊かな行為だと思います。現南砺市長はこの集落から出ていて、そのお宅でも作品展示されています。今後の継続が危ぶまれてるようです。(写真は、作品の一部)
越後妻有トリエンナーレは前回見落とした主な所を巡りました。これも別にまとめる予定です。
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