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2009年7月 5日 (日)

演劇:スカパンの悪だくみ

 演出   オマール・ポラス
 原作   モリエール
 出演   テアトロ・マランドロ

 会場   静岡芸術劇場
 公演   2009年7月4、5日
 鑑賞   2009年7月4日 14:05~15:50

 二家族が交錯する。父親の旅行中に父親の承諾なしに身分の低い娘と結構した息子。一方母親の旅行中に母親の承諾なしに身分の低い娘と結婚してしまった息子。そればかりでなく借金も抱えてしまった。親が帰ることになって困った息子たちは、召使のスカパンに各々の親が結婚を承諾させるように依頼する。
 ところが、息子たちの結婚した娘たちは双方の家の娘たちであったという結末。

 その間を埋めるスカパンの悪巧み。けちな親から金を騙し取り、結婚を承認させ、この際とばかりに親を痛めつける。が、それもつかの間のことでばれてしまう。

 言語上演で字幕つき。顔の上部を覆うマスク着用のようだ。舞台は居酒屋風、上手にカウンター、下手のジュークボックスから流れる音楽は今風。

 初めて見る戯曲、演出家、俳優たち。初物づくしであるけれどそういうことを強く感じさせない。上質のコメディ、1時間45分の上演時間は短くないが飽きることはない。役者は達者、演出は手馴れている。そればかりでなく親愛感を感じさせる。それが何であるかはっきりしないが、コメディの本質を外さないためだろう。

 古典が現代に繋がる。いつの時代にもスカパンは居る。二日間の上演期間しかないがはもったいない。

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コメント

静岡遠征、お疲れ様でした。
また、当日はお土産をありがとうございました。

スカパン、面白かったですよね。
私も、モリエールの作品は初めてでしたが、
単純でわかりやすくてとても愉快でした。
陽気で賑やかでカラフルで、すべてが過剰なほど大げさで、
最初は目がくらくらしてしまいましが、
観ているうちに惹きこまれてしまいました。
綿密に計算された演技の上に成り立っているからでしょうね。
観ていて飽きませんでした。
最後の大団円、拍手喝采でしたね。
スカッとした、いい気持ちを味わいました。


野外劇場での「ふたりの女」はいかがでしたか。
ご感想、興味津々。
楽しみです。

投稿: salala | 2009年7月 7日 (火) 07時17分

 お疲れ様でした。ゆっくりお話もできませんでしたけど、また次の機会に。
 スカパンはとてもしゃれていて良かった。ふたりの女は疲れたけどこれまた良かった。終演後のせわしなさが余韻を削いでしまうけど、仕方ないですね。ホテルのバーで延長戦。
 翌日はビュッフェ美術館、ポーラ美術館に寄りました。今回は少し贅沢してしまいました。

投稿: F3 | 2009年7月 8日 (水) 00時32分

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