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2009年5月17日 (日)

美術:横浜美術館「金氏徹平:溶け出す都市、空白の森」

  会期    2009年3月20日(金)~5月27日(水)
  開館時間  10時-18時、金曜日は20時(入館は閉館の30分前)
  休館日   木曜日(祝日は除く)、木曜日に祝日開館した場合はその翌日
  入場料金  一般 1000円
  鑑賞日   2009年5月16日(4回目)
  公式HP  http://www.yaf.or.jp/yma/jiu/2009/exhibition/kaneuji/

 軒先からツララが垂れ下がり、深い雪に覆われた建物。「White Discharge(建物のように積み上げたもの #4)」からそのような印象が湧き上がります。建物は直線で表現できる工業的な生産物でなく、空に高く尖塔を突き出した城あるいは未来都市か。
 建物を構成するものは身近に見られるプラスティック製の日用品など。雪は石膏。

 金氏(かねうじ)のインスタレーションを初めとする全ての作品から、圧倒的に迫ってくる印象はない。親しみを感じる。あるいは文明批評を感じる。

 エスカレータで二階展示室に上がると、そこはカーペットを取り去った向き出しのコンクリート床。部屋の入り口頭上にはプラスティックの鎖、石膏による雪がかかりツララが下がる。安っっぽい感じのなかに、一瞬、豪華さも感じる。まがいものの豪華さを。

 部屋に入れば、白い油絵の具で描かれた骨格見本のような作品。鉛筆描きのにゅるにゅるした連続の線が四面の壁に繋がる。床にはインスタレーションや素材(作品?)。広々とした感じは好ましくも感じるが、あるいは作品が少ないか。

 他にコーヒーをこぼして出来た染みを元にした作品、ビデオインスタレーション。最後は随分と広がりのある作品だ。自分でもやってみたくなる。横浜美術館での滞在制作作品も含まれる。

 子供さんを連れて行けばとても喜びそうな気がする。夢を与える気がする。まねはすぐ出来るから。

 別に金氏が安っぽいといっているのではない。身近な素材を以って現代が抱える問題を提起していると感じる。作品との距離が遠い現代美術の作品も少なくない中、とにかく現代美術を身近に感じさせていることは特筆して良い。

 金氏はまだ若い、30少し過ぎたところである。前途有望であることは確かだろうが、大掛かりな個人展は始めてのようだ。この展覧会を企画した横浜美術館も賞賛されて良い。
 書きそびれていて残る会期も少なくなってしまったが、一度足を向けては如何でしょうか。

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