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2009年4月

2009年4月30日 (木)

美術:川村記念美術館「マーク・ロスコ 瞑想する絵画」

  会期    2009年2月21日(土)~6月7日(日)
  開館時間  午前9時30分-午後5時(入館は午後4時30分まで)
  休館日   月曜日(ただし5/4は開館)、5/7(木)
  入場料金  一般 1500円
  鑑賞日   2009年4月29日
  公式HP  http://kawamura-museum.dic.co.jp/

 ロスコのシーグラム壁画が多数終結すること、DIC総合研究所(美術館に隣接)のつつじ山公開に惹かれて出かけました。
 しかし、つつじの盛りは過ぎていました。昨年は4月19日に訪問して見事な光景を堪能しました。どうも5月連休に入ってからでは遅いようです。でも美術館に併設される北総の自然路には名も知らない花々が咲いていました。四季を通じて美術と自然の組合せを楽しめそうです。

 シーグラム壁画とは、ニューヨーク・シーグラムビル内の最高級レストラン「フォー・シーズンズ」の一室を飾る予定だった30点の連作。それらの絵を堪能できる理由に興味があれば公式HPを参照願います。

 30点の連作のうち7点は川村記念美術館が所蔵し、通常ならばロスコ・ルームに展示されています。この空間は濃密な雰囲気が漂います。ただし現在は、絵が別室に移動していますので閉鎖されていました。
 他の一部は、ロンドンのテート・ギャラリーのロスコ・ルームに。さらに一部はワシントンのナショナル・ギャラリー、そして個人蔵など。今回の企画点には半数の15点が並びます。

 15点に描かれた内容はシンプル、矩形が一つだったり二つ重なったり。色調は艶消しした漆塗りが思い浮かびます。黒、くすんだ朱、深いえんじ。えんじ色の漆などないと思いますが。

 「マーク・ロスコ 瞑想する絵画」、この一文を書き始めてからタイトルを確認して知りました。実に的確なタイトルだと思いました。
 15点で四方を囲まれた部屋に入り、椅子に腰掛けて眺める。多くを思うことはありません。静かに眺めるだけです。ふと思い浮かぶのは面壁八年だったり仙崖だったり。深く知る由もないのですが何か禅味。

 常設展示もなかなかのものです。が、今回はロスコに直行したかったな。ロスコ以外の何もいらない。

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2009年4月28日 (火)

路上観察:鎌倉・六国見山から衣張山(2009年4月26日)

 JR北鎌倉駅下車、六国見山から天園ハイキングコースに入り、半僧房裏を過ぎてから覚園寺に向けて折れます。覚園寺の美しい緑の下、しばし休憩してから鎌倉宮に向い、護良親王が幽閉されていた土牢を初めて拝観しました。
 あまり予定を決めていませんでしたが、ここで報国寺に寄ろうと思い立ちました。ついでに釈迦堂切通しを行ける所まで進み、ついでに衣張山に寄り道して、ようやく報国寺に向いました。

 当日のルートを「変様する港街から・Web版」に掲載しました。画面が開いたら「路上観察」を選択してください。昨年歩いた記録も掲載してあります。

 

 雲がかかっていましたが富士山が見えました。左から、六国見山、半僧房展望台、衣張山です。富士山からの距離に比べたら三ヶ所間の距離は誤差程度でしょうが、何となく雰囲気が異なります。きれいな姿が見えたら幸運がくるかな。
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 釈迦堂切通しは以前から通行止めになっています。知っていましたがどういう状態か見ようと思って立ち寄りました。通行止めの地点で引き返しましたが、何らかの対策を施して通行できるようにならないものでしょうか。前方を海、残る三方を山に囲まれた鎌倉の歴史を感じられる場所ですから。
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 衣張山は標高120mほどの小山ですが、一気に登りますので結構きついと思います。頂上からの展望を楽しみに進んでください。謂れを知りませんが、頂上への道は平成巡礼古道と言われます。頂上から逗子側に下る道を含んでいると思います。途中、風にさらされた野仏がたたずんでいます。
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 衣張山頂上で映画撮影をしていました。展望台を占有していたので隅のほうから景色を眺めました。それでも結構な眺めです。報国寺に向うため来た道を下りました。

 報国寺は竹林で有名ですが、今はたけのこが伸びています。相当大きくなったもの、出始めのもの。この静けさは心休まります。お茶屋さんを除くとゆっくり立ち止まる場所が無いのが玉に瑕です。
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 行き当たりばったりの行動ですが、猫の額ほど土地に様々な物が凝縮された鎌倉はそれもありだと思います。角を曲がった途端に新しい光景が目に入るかもしれません。名も知らぬ野辺の花も。 17 18 19

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2009年4月26日 (日)

読書:最近の読書から(2009年4月前半)

1.『現な像』
    杉本博司著、新潮社、2400円(税別)

2.『俳句という遊び』 (再読)
    小林恭二著、岩波新書169、631円(税別)

3.『俳句という愉しみ』 (再読)
    小林恭二著、岩波新書379、602円(税別)

 

1.『現な像』

 著者は写真家、世界に通用する日本人アーティストの一人。ただし私は作品の良さがまだ判らない。重厚なエッセー、話題も幅広く、その手がかりがあったような無いような。各テーマに数様挟まれた写真が美しい。
 神像のような十一面観音を手に入れて考える。署名性と作品の質とは反比例するのでないか。万人救済のために作られる仏像に署名は似合わない(神が仏になる時)。
 叔父からの見合い話に即座の断りの手紙を書く母。その手紙の返事に「井の中の蛙大海を知らず」。母のプライドを刺激し見合いに合意。自分の出生につながる不思議さを感じる(垂乳根の母)。
 28名の被告は漢詩に通じ故事に明るい教養人。日本の戦争指導者が愚昧な人たちであったとは思えない。むしろ愚昧であったのは大衆としての日本国民とそれを扇動した大新聞だったと思う(永久戦犯」)。
 映画の開始から終了までを露出して現われた映画館内の写真、肉眼で見ることの出来ない光景だ。エッセーの底流は時間か。数時間であり、数十年であり、あるいは千年に及ぶかも知れない。目の前の光景を写すと思われる写真、いや人の見えない光景を見られるようにするのが写真家かも知れない。「Time exposed」、判ったような判らないような。作品理解に至る道のりは長いが一歩進んだように思えた。

2.『俳句という遊び』 (再読)
3.『俳句という愉しみ』 (再読)

 句会録、両者の間に4年ほどの歳月が流れる。俳人は半数が入れ替わっている。いずれも一日目題詠、二日目嘱目。若手からベテランまで八名の俳人と黒子二名が作り上げた上質な時間が再現される。
 参加者はいずれも一国一城の主、その他流試合。俳人たちの緊張感が伝わる。面白い要素などありえない筈だ。しかし他流試合の相手であると同時に句会を盛り上げる仲間でもある。ちょっとした行き違いや齟齬が面白みを醸し出す。
 短詩系文学では一語、いや一文字さえおろそかに出来ない。句作そして合評、17文字に込めた思い込められなかった思い、俳人たちのやり取りは遠慮がない。実用の日本語という観点でもっとも厳しく自分を見つめている人たちだと感じる。言葉の大切さを諄々に説かれている気もする。
 そうは言いながら楽しげな雰囲気も満ち溢れている。座の隅で笑いをこらえている自分がいるように思える。気がつくとにやついていたりする。
 本が増えて一度処分したが思いなおして再購入。それも既に周囲が黄ばんできた。何度読み直したことか。万分の一でも才能があれば実作したいと思う。読むたびに一服の涼風が流れる。難しいことは脇において、もう一冊編んでくれませんか、猫鮫先生。

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2009年4月25日 (土)

音楽:神奈川フィル第253回定期演奏会

  指揮  金聖響
  演奏  神奈川フィルハーモニー管弦楽団
        コンサートマスター 石田泰尚

  曲目  ハイドン:交響曲代101番「時計」
      ベートーヴェン:交響曲第3番「英雄」
      ベートーヴェン:序曲「プロメテウスの創造物」(アンコール)

  会場  横浜みなとみらいホール(2階5列12番)
  公演  2009年4月25日14:00~15:50(途中休憩15分)

 「金聖響常任指揮者就任披露公演」と銘打った演奏会。そして私の定期会員としての第1回目の演奏会。多少空席もありましたけどチケットは完売だったようです。

 弦の対向配置、二管編成(英雄でホルンが+1)、小ぶりのバロックティンパニー。「時計」に「英雄」のいわば通俗名曲。

 ピリオッド奏法による演奏。これが珍しいのか珍しくないのか、久しぶりにフルオーケストラを聴いた私には判断がつきませんけど。でもとにかくきれいな音でした。オーケストラってこんな音だったのか、と思いました。バロックティンパニーはすこしくすんだ音でした。

 「時計」は第2楽章が印象的ですけれど、全体は結構力強い曲ですね。結構な大曲です。そう感じさせる演奏で、改めてそう感じました。ホルンが1本増えて「英雄」。「英雄」も第2楽章の「葬送行進曲」が注目ですが、弦の重厚な音色が印象的でした。

 全体を通して何か特徴があったかといえば気づいた点はありません。当たり前のように演奏していたと思います。プロとはこういうものなのかと感じました。金聖響効果かどうかは今の私にはわかりません。しかしこれから1年間付き合っていくことの楽しさを予感しました。

 演奏を終えてからロビーでセレモニーがありました。金聖響が挨拶でこんなことを言っていました。「何年やることになるか判らない。練習ではどなることもあった。一回公演は残念、同じプログラムで厚木や海老名も巡回できればもっとうまくなる。定期9回のうち自分は4回しか指揮しない」。事情もあるでしょうけど言っていることはもっともです。

 そうそう、指揮者と対面するオルガン前席はほとんど女性のようでした。指揮ぶりも格好良いですし、イケ面だから人気がでますね。実力もなかなかのものと見受けました。プレトークも上手ですし、セレモニーに挨拶も見事でした。天は二物を与えますね。セレモニーの輪を最前列まで進んで写真を撮りました。貼り付けておきます。

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2009年4月22日 (水)

音楽:神奈川フィル2009年定期公演

 本日、チケット9枚が送付されてきました。実は神奈川フィル2009年~10年の定期会員の申し込みしておいたのです。どういう風の吹き回しでしょうか。出張が多い仕事のため、オーケストラに限らずよほどのことがない限り前売り券を購入することなどありませんでした。大抵は当日券で何とか潜りこんでいました。

 定期会員になるなら地元の神奈川フィルだろう。2009年から金聖響が常任指揮者に就任するし。そろそろ仕事もクーリングダウンの状態になってきたことだし。その他諸々の思いが重なりました。

 先日、Fブリュッヘン・新日本フィルを聴きました。
 オーケストラピットに入った神奈川フィルは年に数回聴きます。しかし舞台上に勢ぞろいした姿は久しく見ていませんでした。神奈川フィルに限らずオーケストラを聴くのは、先の新日本フィルの前は久しくありませんでした。

 金聖響をよく聴いた訳ではありません。と言うより、オペラの尼崎アルカイックホールで「ボエーム」を一度聴いただけです。ただ、若手指揮者を良く知りませんので、一度でも聴いたことがあれば親しみが湧きます。ブログも読み出したことだし。

 神奈川フィル2009年度定期公演第一回は、
   日時 : 4月25日14時から、
   会場 : 横浜みなとみらいホール
   曲目 : ハイドン・時計、ベートーベン・英雄
です。音楽を聴きだした頃を思い出しますね。何か新鮮な気がします。

 今回は都合つきませんが、かながわアートホールにおける練習も公開されますのでいずれ出かけようと思っています。とにかく一年間楽しみにしています。そしてよろしくお願いします。

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2009年4月20日 (月)

路上観察:横浜最高峰・大丸山(2009年4月18日)

 横浜最高峰・大丸山に登りました。横浜最高峰とは言うものの標高わずかに156.8m、日本一高いビル・横浜ランドマークタワーが295.8mですから約半分です。

 当日は起点が京浜急行金沢文庫駅、終点が上郷森の家バス停、バスで京浜急行金沢八景駅に戻りました。

 コースは六国峠ハイキングコース、釜利谷市民の森・金沢自然公園・金沢動物園の北側を通って鎌倉天園に向う尾根道です。

 コース全長は約10Km、3時間程度の歩行時間を見れば充分でしょう。案内もしっかりしていて迷うことはないと思います。しかし案内図は持参してください。ハイキングの仕度もして下さい。途中に売店などはありません。

 

 京浜急行金沢文庫駅西口を出たら脇(すぐ右側)の道路を横浜方面に進みます。歩き始めて400mほどの踏み切り脇十字路を左折(写真は踏切から見た金沢文庫駅、手前が横浜方面)。
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 左折して、すぐに見える次の案内板に従って右折、10mも進まないうちに民家の右手に登り口があります。歩き始めるとすぐに樹木の茂った山道、道はしっかりしています。
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 ゆっくり歩いて1時間半ほどで金沢動物園前広場に出ます。次はどちらに進もうかと迷いましたが、正しくは金沢動物園ゲートに向かい、ゲート正面の右手に山道が続きます。
 私はまっすぐ展望台のほうに下りかけてからおかしいと思って戻りました。
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 再び山道に入ったら鎌倉天園の案内に沿って進んでください。山道が何通りかあるようですが、とにかく鎌倉天園に向います。大丸山周辺で通行止めがありますが、案内があるのでそれに従ってください。人一人が通り抜けられるように塀が作ってある箇所がありました。遠目には通行止めに見えますので注意して下さい。大丸山の登り口には大きな案内板があります。

 大丸山の頂上には三角点があり、視界は東側のみに開けます。八景島から東京湾、晴れていれば房総半島が見えるでしょう。
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 頂上からは元の山道に戻ります。私は時間も遅かったので鎌倉天園に向かわず、自然観察の森へ折れました。自然観察の森と言っても遊歩道がしっかりついています。

 当日のルートを「変様する港街から・Web版」にまとめました。画面が開いたら「路上観察」を選択してください。

 

 途中、野辺の花を写真に撮りました。先日、「山野草の事典」を購入したのですが、判ったのは「ヘビイチゴ(左側)と「タカトウダイ」。
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 赤いのはつつじでしょうが残りが判りません。「木の事典」「花の事典」が要るようです。
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2009年4月18日 (土)

音楽:松任谷由実「そしてもう一度夢見るだろう」

 毎日のようにJR相模線を眺めながら通勤しています。
 たまに山手のドルフィンの前を通りますが店に入ることはありません。大したことがあったわけではありませんが若き日の一こまが蘇ります。

 松任谷由実が長いこと芸能界に君臨し続ける、その根底にあるのは類稀な才能でしょう。そこには時代を少し先取りする感性のようなものもあるでしょう。しかし先取りが積もり積もって、私のイメージから随分と隔たったようです。私は荒井姓だったころのユーミン(気恥ずかしい思いもしますがこれしか言いようがない)に好感を抱いていました。よって松任谷由美については長いこと薄い関心しかありませんでした。

 3年ぶり、35枚目のアルバム・リリースを知りました。アルバムをダウンロードするにはチャージが不足していたので4曲のみダウンロード、「夜空でつながっている」「Flying Mssenger」「人形姫の夢(Album Version)」「まずはどこへ行こう」です。ふとした思いつきです。

 「ありがとうこんなに さびしい思いがある・・・(空でつながっている)」「いちばん会いたいのは誰 もう会えないときめて・・・(Flying Mssenger)」。

 イントロに昔の面影を感じます。歌詞にも。一度聴いてメロディラインもおよそ把握しました。メロディが途中でジャンプするのも懐かしいです(多いでしょうけど)。最近は複雑な音楽が多いのですが、4曲を聴いた限りでは素朴と言って良い仕上がりになっています。随分新鮮です。近いうちにアルバムを入手しよう。

 少し考えました。松任谷由実が昔に戻ったように思えますが、そうではないだろう。きっと一周遅れの私を追い抜こうとしているのだろう。つかの間の並走かも知れません。また先へ先へと進んでいくのではないかと。

 「そしてもう一度夢見るだろう」、素敵なアルバムタイトルです。「AND I WILL DREAM AGAIN」、カバーは英語表記されています。ニュアンスは同じでしょうか。
 「夢よもう一度」ではなくて、どちらかと言えば「見果てぬ夢」を少しでも手繰り寄せたい。そんな思いを抱きました。身辺、環境が大きく変わろうとしています。

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2009年4月15日 (水)

美術:東京国立博物館平成館「阿修羅展」

  会期    2009年3月31日(火)~6月7日(日)
  開館時間  午前9時30分~午後6時
        (ただし金曜・土曜・日曜・祝・休日は午後8時まで開館。
         入館は閉館の30分前まで)
  休館日   月曜日 ただし5月4日(月・祝)は開館、5月7日(木)休館
  入場料金  一般当日 1500円
  鑑賞日   2009年4月10日
  公式HP  http://www.asahi.com/ashura/index.html

 

 三面六臂の阿修羅像。憂いを含んだお顔、ふれれば折れそうな細い腕、細身の体、左右対象の初々しいお姿。左右のお顔を正視したのは初めてです。「阿修羅展」では360度の位置から阿修羅像を鑑賞できます。

 興福寺国宝館にて、ガラス越しに阿修羅像とは何度か対面しています。展示方法のためでしょうか、あるいは私の気持ちが向かなかったためでしょうか、左右のお顔の印象は薄いものでした。

 今回、三面のお顔の各々を正視、左右のお顔も正面のお顔に勝るとも劣らない端正な顔立ちであると感じました。特に下唇を噛み締めて彼方を凝視する、向かって左のお顔に強く惹かれました。

 

 第一室は「興福寺創建と中金堂鎮壇具」ですがほとんど素通りしました。

 第二室は「国宝 阿修羅とその世界」、阿修羅像を除く八分衆像と十大弟子像が通路左右に分かれて対面する形で展示されています。

 部屋に入ると重厚な雰囲気が伝わってきます。各像の間は立ち入り可能な空間が設けられていて仏像の背後から、あるいは仏像と一列に並んだかのようにして鑑賞できます。

 十大弟子のうち富楼那、これも印象深い像ですが、向って左の肩の裏側に鮮やかな朱の彩色が残っていました。天平の彩色なのでしょうね。八分衆のうち阿修羅像は離れて展示されています。

 第三室は「中金堂再建と仏像」、四天王像や運慶作釈迦如来頭部など、大型の像が展示されています。左右交互に並ぶ展示は、上方から睨まれているようで威圧感を感じます。第二室とは異なる雰囲気があります。

 

 「阿修羅展」の展示はなるべく多くの位置から鑑賞できるように工夫されています。陳列ケースに収めない展示や観易い照明は、仏像がより身近に感じられます。鑑賞という観点から言えば理想的な展示だと思います。最近は展示を担当する方がおられるようですがありがたことです。

 金曜日の16時少し前、入場まで約20分待ちでした。しかし16時半少し前に会場を出るときは行列はありませんでした。他の日は混雑具合はどうなのでしょうか。もう一・二度出かけたいと思います。

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2009年4月12日 (日)

路上観察:横浜・追分市民の森・矢指市民の森(2009年4月12日)

 相模鉄道三ツ境駅から北に向いて15分ほど歩いたところから、追分市民の森が広がります。瀬谷市民の森、矢指市民の森も隣接しています。三ツ境駅を出たところに案内が、大きな目標は聖マリアンナ医大です。迷うことはないでしょう。

 駅前のコンビにでおにぎりと飲料を調達して、道を選ばずに歩きました。三ツ境駅起点・終点で約3時間(休憩15分ほど)、距離にして9Kmほどの散歩になりました。汗ばむほどの陽気の下、都会の中の自然を充分に楽しみました。

 落ち葉の積もった広場や小道。小道は狭かったり少し広がったりしますが、木々の葉に日は遮られています。大きな羊歯が茂っていてかなり自然が残っていると感じました。施設などの詳細は「横浜市環境創造局HP」を参照願います。
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 市民の森に含まれていないようですが、道一つ挟んでかなり広い菜の花畑がありました。もう少し早ければ見事な桜の花盛りも見られたでしょう。実は森の脇を通る中原街道の自動車の中から先々週、きれいだねと眺めていたのです。
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 さていろいろな花も見ました。ピンクの花を一杯つけた木は桜のようです。木の下でおじさんが何かを覗いているのは、確認しませんでしたがバードウォッチングのようです。
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 タンポポは判りますが他の花はなんでしょうか。もっと小さな花も写したのですが、コンパクトデジカメではうまく写りません。次の機会は一眼レフを持参しましょう。
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 当日のルートを「変様する港街から・Web版」にまとめました。画面が開いたら「路上観察」を選択してください。

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2009年4月11日 (土)

音楽:J.S.バッハ「マタイ受難曲」

  指揮     鈴木雅明

  女中           レイチェル・ニコルズ(ソプラノ)
  証人Ⅰ          加納悦子(アルト)
  エヴァンゲリスト/証人Ⅱ ゲルト・テュルク(テノール)
  イエス          ドミニク・ヴェルナー(バス)

  合唱・管弦楽 バッハ・コレギューム・ジャパン(BCJ)

  会場     東京オペラシティコンサートホール(2階P列4番)
  公演     2009年4月10日
  鑑賞     2009年4月10日19時~21時40分(途中休憩20分)

 聖金曜日のマタイ受難曲演奏会、今回の演奏はメンデルスゾーン上演稿(1841年)によります。
 メンデルスゾーンがマタイ受難曲の復活演奏に尽力したのは聞き及んでいます。しかしオリジナル演奏による上演を旨とするBCJにしては珍しいことと思いました。という訳か演奏前に鈴木雅明の説明がありました。「バッハのオリジナルではない、いつもこの形態の演奏をするわけでない」。

 

 私は音楽愛好家の一人ではありますが音楽的には素人です。その私が気づいた範囲でメンデルスゾーン上演稿の印象をまとめます。

 メンデルスゾーンは、大規模なオーケストラと大合唱団で復活演奏したそうですが、BCJはいつもの編成、オリジナル楽器使用。合唱団は総勢20人ほどと思います(私の席から一部しか見えない)。少年合唱団はいません。

 印象的な音色であるオーボエ族に代わってクラリネットが使われています。クラリネットが持ち替えでバセットホルン。バセットホルン伴奏による59番のゆったりしたアルトのレチタチーボ、それはそれで印象的でした。いぶし銀の美しさでしょうか。

 最後に近い62番のコラールがア・カペラで演奏されました。ささやくように歌われるコラールは新鮮でもあり、素敵でもありました。大人数の合唱ではありませんが、例えば45番のたった数秒のコラール、渾身の「バラバ」は群集の叫びを実感させました。全体的に良い印象を持ちました。

 演奏時間は2時間40分(休憩20分を含む)でした。通常は3時間半ほどかかると思いますので短縮されているのですが、それでも結構長いです。19時開演なので21時頃に終わると思っていました。でも普通の演奏会よりは緊張していたので、終わってみたら22時近かったということです。

 ソリストは4人ですが、エヴァンゲリスト(テノール)の出番が圧倒的に多く、他は影が薄い感じでした。もともとそうなのですが特にそのように感じました。
 テノールは良かった、特に後半になって印象的でした。少し楽譜をいじっているようですが、そこまで聴き分けられる能力はありません。

 オーケストラ・合唱団は二群に分かれて演奏、今風に言えばステレオ効果を狙っているのでしょう。しかし、第1群の演奏がやけに多いと感じました。オリジナルもそうだったでしょうか。

 コンティニュオの美しい演奏も省略されている部分があります。私の好きな35番目のテノールのアリア、チェロによる伴奏は好きなのですが。

 

 「マタイ受難曲」の演奏会は今回で5回目になります。少しは冷静に聴けるようになったと思います。時々CDも聴きますが、やはり生の演奏会は良いものです。

 メンデルスゾーン上演稿は初めてです。具体的にスコアを指してここが異なると指摘できませんけど、それでもここら辺りが違っているとは感じます。既に主だったところをまとめましたが、音色も含めて全体的な印象が異なります。歴史的意義はあると思いますし、メンデルスゾーンの復活上演は高く評価されるものでしょう。でも一度聴いて見ようと思われる方にはオリジナル演奏をお勧めします。メンデルスゾーン上演稿が度々演奏されるとは思いませんが。

 私としての初体験がありました。座席の2階P列4番はオルガン前席です。すなわち舞台後方の2階席、鈴木雅明の指揮ぶりを堪能しました。プロみたいですね。そのせいでしょか、オルガンが聞こえませんでした。もちろん頭上のパイプオルガンではありませんけど。

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2009年4月10日 (金)

読書:最近の読書から(2009年3月後半)

4.『まほろ駅前多田便利軒』
    三浦しをん著、文春文庫、543円(税別)

5.『東大寺・お水取り』
    佐藤道子著、朝日選書852、1300円(税別)

6.『見えない音、聴こえない絵』
    大竹伸朗著、新潮社、1800円(税別)

 

4.『まほろ駅前多田便利軒』

 まほろ市駅前の便利屋「多田便利軒」。経営者は多田、30半ば。十数年ぶりに再開した行天は高校の同級生、居座ることに。二人は仲が良かった訳でもなく、むしろ多田は行天の居座りを歓迎していない。共に離婚を経験。多田は多少世間を斜めに見ており、行天はどちらかと言えば純粋で一途。
 まほろ市は東京南西部のある年が想定されるがそれはどうでも良い。住宅街、歓楽街、その他何でもあるような猥雑な一面を持つ膨張しつつある街。そこで二人は生活臭のにじみ出た依頼ばかりでなく、多少やばい依頼にも関わる。
 場面の設定、二人の性格、取り巻く人物。どちらか言えば底辺や社会を半分はみだした人たちの喜怒哀楽。私のすぐ隣で起きている出来事のようで遠い世界の話でもないと思える。三浦の文書は簡明で先へ先へ進むことを促す。会話の多用がそう感じさせるのか。面白いで済ませてはいけないけどやはり面白い。自分を重ねてみたいけど、さてどちらに重ねようか。三浦しおん、私の注目作家に加えよう。

 

5.『東大寺・お水取り』

 お水取りに多少とも興味があれば、全体像を理解するための入門書として最適。と言うより、知る限りで現在入手可能な類書はないように思う。奈良に旅するならば、お水取りの時期を選べばより印象深いものになるだろう、終えたばかりであるが。
 二月堂の回廊から突き出されたお松明から火の粉が飛び散り、詰掛けた群衆から歓声が上がる。お水取りとして認知される典型的な光景だ。しかし著者は「本来のお水取りの凄さは、お松明だけじゃないんだ」とつぶやきたくなるようだ。私も垣間見た経験からまったく同感だ。1250年続く伝統行事に仏教の偉大な一面が感じられる。
 本書はお水取りの発生や現状、日に六時(回)の勤行の概要や主だった行事を概説する。通称「お水取り」、正式には「東大寺二月堂修二会」。お水取りは3月12日深夜(実際は13日)に行われる行事のことであるが、修二会全体を指して言われることのほうが多い。
 修二会とは本尊・十一面観音の「悔過会」、すなわちその年の安穏豊楽や除災招福を願い祈ること。3月1日から14日間、日夜六時の厳しい勤行を繰り返す。その中に心和む光景も挟まる。
 柔らかな語り口に、著者のお水取りに寄せる敬慕の念を感じ、共感も覚える。

 

6.『見えない音、聴こえない絵』

 直島における「スターンダード展」、東京都現代美術館における「全景展」などで大竹の作品に接すると、その創作意欲の一端を伺い知りたいと思うようになる。本書はその好奇心の一部を満たしてくれる。
 月刊誌「新潮」の2004年2月号~2008年10月号+1号に掲載されたエッセイを仕立てたもの。掲載順でなく「遠景 記憶と創造」「全景」「近景 日常と創造」のテーマ別に再構成されている。行き交う心の動きを整理したのだろう。しかし掲載順で良いと思った。時の過ぎ行くままに、行動と心の動きをシンクロさせて感じ取れるだろうから。
 『何かを作り出す時、当たり前のように耳にする「テーマ」とは一体何なんだろう』『「こういうもの」を作りたいと思い「そういうものが」が出来た時ほどつまらない瞬間はない』『作品制作とは「わからないこと」をわかろうとすること、そして再び出合ってしまう次なる「わからなさ」に抑えがたい衝動を覚えてしまうこと・・・その繰り返し』。
 こういう言葉を探し当てると大竹の創作意欲の一端を伺い知ったような気になる。そして、なんだ大竹も判っていないのかといささか安心する。
 本書は読んで誰もが楽しくなるわけではない。しかし大竹ファンや現代美術に惹かれる方には興味深いものになるだろう。読めばまた次の疑問が湧いてくるのだが。

 

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2009年4月 5日 (日)

路上観察:横浜・三渓園の桜(2009年4月5日)

 天気予報では空模様が危ぶまれましたが、雨は降っていません。ということで横浜名所の一つ、三渓園の桜を観に出かけました。園内は多くの人で賑わっていました。

 雨は降っていませんが光り輝く空模様でもありません。写真も光が不足気味です。薄暗い感じですが雰囲気だけでも味わってください。

 三渓園は池泉回遊式の外苑と谷戸に歴史的建造物が点在する内苑からなる和風庭園です。正面入り口を入ると目の前に広がる光景、池の向こうの小高い丘に三重塔が見えます。まさに絵に描いたような光景です。
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 旧燈明寺本堂です。手前に薄墨桜がありますがうまく写真に納まりません。興味あれば急いで出かけて下さい。もう盛りを過ぎているように思います。
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 園内には桜以外にも様々な花が咲いていました。残念ながら、可憐に咲く花の名前も知らない無粋ものです。皆さんはご存知ですか。
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2009年4月 4日 (土)

路上観察:横浜・大岡川の桜(2009年4月4日)

 京浜急行弘明寺駅から京浜急行日之出町駅まで、大岡川沿いを散歩しました。先々週は逆コースでしたが、先週、今週と続いて3回目です。桜はほぼ満開、急に花開くという印象を抱きました。

 弘明寺観音境内で花祭りの飾りを見つけました。正式には灌仏会などと呼ばれ、4月8日にお釈迦様の誕生日を祝う行事です。知らないことはありませんが、実際に目にするのは子供の頃以来です。半世紀近くなりそうです。甘茶も頂きました。
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 観音通り商店街から大岡川を見れば、先週とは様変わりしていました。満開の桜が川面に張り出しています。川沿いを人波に紛れて進みます。
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 時々紹介する黄金スタジオ付近です。上流側に向いて撮影しており、右側の電車が通過している下が黄金スタジオになります。桜祭りで賑わっていました。
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 少し下ると日の出スタジオになります。ランドマークタワーも間近に見えます。左側の人出の辺りが日の出スタジオ。大岡川に台船を浮かべてライブを行っていました。傍らを船が通過して、横浜らしい光景です。

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 お茶を飲みながら小休止、外へ出たら雨がぽつぽつ落ちてきました。至近の京浜急行日之出町駅から自宅に戻りました。予定はみなと未来21地区まで進む予定だったのですが。

 黄金スタジオ、日の出スタジオ周辺の桜祭りは4月5日も開催されます。空模様が気になりますが、花見がてら出かけてみませんか。

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読書:最近の読書から(2009年3月前半)

1.『奇跡のリンゴ』
    石川拓治著、幻冬舎、1300円(税別)

2.『シニアよ、ITをもって地域にもどろう』
    山田肇編著、NTT出版、1800円(税別)

3.『バスジャック』
    三崎亜記著、集英社文庫、476円(税別)

 

1.『奇跡のリンゴ』

 八年におよぶ試行錯誤の末に、無農薬りんごを実らせたりんご農家の成功譚である。ただ成功譚と言うには、その間の生活は悲惨である。りんご農家は実ったりんごを売って収入を得るが、試行錯誤の間は収入が限られる。赤貧洗うが如し、絶望の果てに自死を思って山に入る。そこでたわわに実るりんごを幻視する。自然もりんごをたわわに実らせるではないかと。それが転機になった。
 本人の信念もさることながら、家族の本人を信じる気持ちに頭が下がる。もろもろの思いは伝わるが、著者を経由することでソフトな表現になっているだろう。徹頭徹尾、本人に語らせて記録する、そういうまとめ方ならばどう感じただろうか。本書の狙いではないだろうが、もう一歩踏み込んだ事実を知りたい。そういう思いも湧いた。

 

2.『シニアよ、ITをもって地域にもどろう』

 シニアの一員としてささやかではあるが社会活動に取組みたいと思う。しかし気持ちとは裏腹にどうアプローチして良いか判らない。様々な方法があるだろうが、本書は一つの指針を与えてくれる。
 「もって」は「以って」「持って」だろう。「ITを以って」、すなわち情報技術を活用して情報を収集すれば大いに参考になる。「ITを持って」、すなわちIT関連能力が身についていれば、その能力が役立ちそうだ。
 理解することは難しくない。具体的に一歩を踏み出すことが難しい。
 「終章 地域への参加:八つのヒント」。1.準備は早めに、2.IT力を身に付けよう、3.地域活動の情報を探そう、4.まずは「お試し」で参加しよう、5.自己紹介のポイントを押さえよう、6.活動はボランティアばかりではない、7.女性の力を借りよう、学ぼう、8.後輩が入りやすい仕かけを。

 

3.『バスジャック』

 タクシーで戻る妻と電話、二階扉を着けたと言ったら自宅から離れているのに降りてしまった。不意に回覧板に目が行くと、二階扉には鍵をかけないように。暫くして、二階扉辺りに何かたたきつけられたような激しい音、家が揺れるほどのすさまじい衝撃。『二階とびらをつけてください』
 バスジャックがブームである。バスジャック公式サイトでは「移動距離」「占拠時間」「総報道時間」「オリジナリティ」の四つの観点からランキングを日々更新している。『バスジャック』
 七つの超現実的な短編。並みの発想で小説は書けないかも知れない。それにしても日常を題材にした超現実、いつか起こりえそうに思えてしまう。三崎亜記は二冊目だが、その描き出す世界に引き付けられそうである。

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