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2009年3月17日 (火)

美術:神奈川県立美術館・葉山館「アジアとヨーロッパの肖像」展

  会期    2009年2月7日(土)~3月29日(日)
  開館時間  午前9時30分~午後5時、入館は閉館の30分前まで
  休館日   月曜日
  入場料金  一般 1000円
  鑑賞日   2009年3月15日
  公式HP  http://www.moma.pref.kanagawa.jp/index.html

 

 良く晴れた日、穏やかな一色海岸。作品を見る前に気持ちも穏やかになります。もう少し敷地が広いと、海を背景にした作品の屋外展示ももっと充実できるのですが。葉山館の魅力は作品ばかりでなく周辺の景観にもあります。
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 さて、県立歴史博物館と同時開催されているこの展覧会、県立歴史博物館の鑑賞で思ったことですが、県立美術館でも同じような印象を抱きました。華々しいところはないけれど、なかなか興味深い展覧会だと。

 展示作品は異なりますが、構成は両館同様で次のとおりです。
   第1章 それぞれの肖像
   第2章 接触以前-想像された他者
   第3章 接触以降-自己の手法で描く
   第4章 近代の眼-他者の手法を取り入れる
   第5章 現代における自己と他者

 第1章では、例えばレンブラントと写楽の対比。同じテーマでも随分と異なる表現であることは誰でも判ります。しかし、同じスペースに展示され、次から次へと観ていくことがポイントです。三現主義(現場・現実・現物の重視)とは仕事する際の心構えとしてよく聞かされますが、まさに美術の三現主義です。

 第2章は、例えば山海経、そこに描かれる長臂国の人間は体ほどに手が長く、貫胸国の人間は胸に穴が開いていてそこに棒を通して二人で担いでいる。その発想が結構おもしろい。想像に任せて見知らぬ世界を夢見ていたのでしょうか。

 第3章は、例えば南蛮屏風や横浜浮世絵が該当します。そこには怖いもの見たさと言うような情感が漂っています。こうして少しづつ交流が進んでいったのでしょう。近代の息吹が感じられます。

 第4章になると、例えば「松本俊介:立てる像」の時代になります。第5章では、「アンディ・ウォーホール:マリリン」など、何度も観た作品が含まれます。

 ただ、このように表現してもこの展覧会の良さは伝わらないでしょう。自分の知る作品を手がかりにして同時代性を、あるいはアジアから見たヨーロッパ、ヨーロッパから見たアジア、アジアとアジア、ヨーロッパとヨーロッパの複雑な視線を感じる時、この展覧会の面白さがほのかに見えてくる気がします。個々の作品を云々するより、漠然と全体感を感じ取ることに面白みがあると思いました。

 いま少し会期が残っていますので、県立歴史博物館・県立美術館、各々もういちど出かけたいと思っています。ただ、陽気も良くなってきたので県立美術館は交通渋滞を覚悟しないといけないかも知れません。

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