音楽:F.J.ハイドン「オラトリオ・天地創造」
指揮 フランス・ブリュッヘン
管弦楽 新日本フィルハーモニー交響楽団
ソリスト 天使ガブリエル、イブ マリン・ハルテリウス(ソプラノ)
天使ウリエル ジョン・マーク・エインズリー(テナー)
天使ラファエル、アダム デイビィッド・ウィルソン-ジョンソン(バリトン)
合唱 栗友会合唱団
合唱指揮 栗山文昭
チェンバロ 渡辺順生
会場 すみだトリフォニーホール
公演 2008年2月6・7日(終了)
鑑賞 2008年2月7日15時~17時15分(休憩20分)(1階26列6番)
天地創造という劇的なテーマの演奏にもかかわらず淡々と聴いていました。このように書けばどうも否定的な響きになりそうですが、決してそうではありません。終始、緊張感を切らすことなく、演奏に惹きつけられました。
オーケストラ、独唱、二重唱、三重唱、合唱がうまく組み合わされて、天地創造の7日間を物語たります。それが小気味良く繋がるのです。鈍重と感じる部分はありませんでした。決して華々しくはないのですが、プロフェッショナルだなと感じさせます。
ソリストはいずれも魅力的でした、特にバリトン。合唱は混声、ざっと数えると男50人・女70人の大合唱団でしたが、演奏をがっしりと支えていました。合唱が良くなくて全体が良いことなんて有り得ませんから。
オーケストラは2管編成で、第1・第2バイオリンが対向配置。指揮者の前にフォルテピアノが、それに直角にチェンバロがおかれて一人の奏者が持ち替え(とは言わないか)で演奏します。多少少なめの編成ですが、オペラを除けばモダン楽器のフルオーケストラを聴くのは随分久しぶり。久しぶりとは10年か、20年か。昔の記憶も明確でないし、演奏技術に詳しくもありません。それでも何か随分と洗練されているとの印象を抱きました。
ブリュッヘン、椅子に座っての指揮でした。体の向きを大きく変えることもなく動作も小さめで、体の影から時々手がはみ出るような感じでした。弦楽器がノンビブラートであることは見ていてわかりますが、他も彼の信念が貫かれているのでしょう。ブリュッヘンに惹かれて足を向けたようなものですが、出かけた甲斐がありました。素晴らしい演奏でした。
ブリュッヘン・新日本フィルハーモニーによるロンドンセットの演奏会が2月中に4回残っています。一度くらいは出かけたい気持ちになりました。
ささやかな要望を。対訳歌詞はプロジェクトして頂くように。
対訳の歌詞を印刷したリーフレットが配布されたのですが、それをめくる音が耳につきました。A4半分の出演者一覧の配布とともに素晴らしいサービスだとは思いましたが。
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