白想:かぎろいを観る会(2008年12月13日)
数日前、新聞と雑誌で「かぎろひを観る会」の案内を見かけました。
諸説あるようですが、「かぎろひとは、冬のよく晴れた日の日の出1時間ほど前に見られる最初の陽光」との定義を良く見かけます。もちろん、柿本人麻呂の次の歌、宇宙の営みに思い至る壮大な歌により知られるところです。
「ひむがしの野に かぎろひの立つみえて
かえりみすれば 月かたぶきぬ」
この歌の読まれた場所は奈良県大宇陀町阿騎野、時期は持統6年(西暦692年)旧暦11月17日と推定されています。天文学の知識に状況を当てはめると、計算で求まるようです。旧暦11月17日、今年は12月14日にあたるそうです。明朝ですね。多くの方がその瞬間を待つようですが、晴れると良いですね。
阿騎野、今でも不便なところと思います。しかも日の出前だから、頼りは自動車だけ。旅行者にはつらい条件ですが、一度は出かけたいと心の隅で思っています。でも、今年は無理。
人麻呂の歌に感化されてこの地を始めて訪れたのは40年にややかけるほどの前のことでした。何もありませんでした。
10年ほど前の再訪では、人麻呂公園として整備されていて見違えるほどの思いをしました。
春には、阿騎野の近くにある又兵衛桜を観たい。秋には、少し離れますが曽爾高原のススキ原をまた歩きたい。思うばかりで何も実現しませんが、そろそろのんびり過ごせる時が近いように思います。後は体力と気力を衰えさせないこと、健康的な社会であること。ささやかな楽しみ実現のために。
付記:
又兵衛桜は「ブログ・椎茸さんの春夏秋冬」にリンクしました。よく拝見するブログで、写真も上手ですし、何より被写体に私の興味が惹かれます。コメントを受け付けていないようなので、ここに付記して感謝の意を表します。現在のトップは「石光寺の寒ぼたん」、旅心を誘われます。
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