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2008年11月24日 (月)

白想:初雪や

 先日の寒波到来の際、北九州に出張中。昼頃に雪が降ってきました。とは言いながら、極めて短時間、ようやく気づく程度でした。でも、私には今冬の初雪。雪を見ると思い浮かぶ短詩系の作品があります。

 「新しき 年の初めの 初春の
     今日降る雪の いやしけ吉事」

 万葉集の悼尾を飾る大伴家持の作品。吉事を祈りながらもなんとなく寂しさを感じるのはなぜでしょうか。

 「枯れ枝を 降り越し降り越し 春の雪」

 星野立子に間違いないと思いますが、ただいま確認できていません。どなたかご存知でしょうか。名残の雪です。

 「我が里に 大雪降れり 大原の
     古りにし里に 降らまくは後」
 「我が岡の おかみに言ひて 降らしめし
     雪のくだけし そこに散りけむ」

 前が天武天皇から藤原夫人へ。後が藤原夫人から天武天皇へ。猫の額ほどの飛鳥の地で、雪の降るのが早いも遅いもないだろうに。そういうしゃれっ気がとても素敵です。

 「下京や 雪つむ上の 夜の雨」

 野沢凡兆。上五に悩む凡兆に芭蕉が付ける。「この上五よりまさる物があれば二度と俳諧を言うことはない」と言ったそうです。たった五文字にその決意。言葉は大切ですよ、どなたかへ。

 「風雑へ 雨降る夜の 雨雑へ
     雪降る夜は 術もなく 寒くしあれば・・」

 山上憶良の長歌で、これ以上は覚えられません。貧しさに思いを馳せる貴族・憶良のやさしさでしょうか。

 短詩系に詳しい訳ではありません。季節季節で思い出す歌があるかといえばそうでもないです。雪は特別かもしれません。

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