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2008年9月28日 (日)

随想:政治家の発言

 私人・公人の切替スイッチがあるでしょうか。そんな物はありません。ですから、職責に関する発言は公人のそれと捉えられても、他の発言は私人、一個人の見識の発露と考えます。しかし、国会議員ならば極めて高いモラルに則った発言であるべきです。

 その観点から新聞報道等で認識した中山国交相の発言を私なりに吟味すれば、何とも粗末だとの結論に至ります。別に吟味するまでもないのですが、独善的で、思いやりのない発言です。

 

 成田空港については、『「ごね得」というか、戦後教育が悪かったと思うが、公のためにはある程度自分を犠牲にしてでもというのがなくて、自分さえよければ・・・』との発言。

 『1966年、御料牧場のあった三里塚・芝山地区を候補地と佐藤内閣は閣議決定。政府は地元から合意を得ず、事前説明を怠り、代替地等の諸準備が一切なされなかったことから、農民を中心とした地元住民の猛反発を招いた』のが端緒です。

 それを「ごね得」で一蹴するとは。国交相としても、ダム建設で湖底に沈む村や町、そして人々への一片の思いやりもないだろうと、あらぬことまで想像してしまいます。
 ご自身は、行政改革担当相を断って国交相に就任したとの報道もあります。これが事実なら、ご自身に自分を犠牲にする気持ちもないし、ごね得で、自分さえ良ければ、の格好の見本となりそうです。

 

 単一民族については、『外国人を好まないというか、望まないというか、日本はずいぶん内向きな、「単一民族」といいますか・・・』との発言。

 国際化とは、日本の中に異民族・異文化を招き入れることです。国交省はともかく、国会議員は率先して国際化に努めなければならない。民族・国籍で選好みしてはいけないのです。単一民族を意識するのは、国際化への逆行でもあります。
 日本国が単一民族構成でないことは、しぶしぶかも知れませんが既に承知したようです。とにかく何を根拠にこのような発言が飛び出すのか。社会的ステータスのはるかに低い私でさえ、こんな馬鹿な思いは抱きません。

 

 日教組については、『ついでに言えば、大分県の教育委員会のていたらくなんて日教組ですよ。日教組の子どもなんて成績が悪くても先生になる。だから大分県の学力は低いんだよ。・・・』との発言。

 これについては撤回の意思もないようですが、何を根拠の発言でしょうか。日教組だけでなく、子供を含む大分県民に対する差別発言とも捉えられます。 

 国会における答弁や議員の発言も随分ひどいものがあります。その際たるものが、これらの一連の発言でしょう。

 

 昨日、ここまで書き終えていました。本日の新聞によれば、国交相辞任に向うようです。当然の成り行きでしょう。

 できるならば、選挙近しの党利党略でなく、このような発言が国交相としてのモラルを満たしていないと明確にして罷免して頂きたい。国会議員としても如何なものでしょうか・・・。

 

参考:
  中山国交相の発言内容要旨
  三里塚闘争

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