« 演劇:2008年利賀フェスティバル・劇評2(2008年8月22日) | トップページ | 読書:最近の読書から(2008年8月後半) »

2008年9月 7日 (日)

路上観察:日本最古の庶民のための学校(2008年9月6日)

 その昔、備前の殿様・池田光政が庶民教育目的に開設、藩営としては日本最古の庶民のための学校、それが閑谷学校です。場所は岡山県備前市。

 一度は訪れたいと思っていました。尼崎市に住んでいたころ、直島への往復の際に付近を数度通過しているのですが、時間が遅かったりして行きそびれていました。

Sizutani0  「中村好文著:意中の建築(上巻):新潮社」中に「石塀に会いにゆく」との見出しで閑谷学校が紹介されています。数年前に一読し、写真で見る建物の美しさ、石塀の美しさに、いつか自分の目で見てみたいものだとの思いをさらに強くしていました。表紙の絵が閑谷学校のイメージです。

 JR山陽本線・吉永駅を起点にしました。4Kmに満たない距離、本当は歩きたかったのですけど、荷物もあったためタクシーを利用(往路約1200円、復路約1500円)しました。

 

 閑谷学校は、谷あいの道の奥、山懐に抱かれるようにしてその姿を現しました。暖かい、のどか、静か、そんな雰囲気を一瞬のうちに感じとりました。勉学の地にふさわしい場所だと。

 石塀はかまぼこ状、幅2m・高さ1.5mほど。
 かまぼこ状と形容したのは、上部が円弧状に仕上げられているためです。角がないため穏やかな雰囲気。頑丈な塀ですが、その気さえあれば乗り越えられる高さ。侵入を防ぐというより、学校内外の境を明示するため、視線を遮る目的のように思いました。しかし、様子をしりたければどうぞ覗いてください、と言う高さでもあります。あくまでも庶民に開かれた学校だったのだと感じました。
 石塀は正面だけでなく、側面、山の斜面になる裏面まで続きます。
Sizutani1a Sizutani1



 

 国宝である講堂も美しい。備前瓦の屋根、飾り気のない堂内。陰影礼賛、そんな思いが浮かびます。
 鶴声門と呼ばれる正門、戸を開閉するときの音が鶴の声に似ているような。団体についた案内の方が試していました。鶴の声を知らないので何とも。正門をまっすぐに進む少し小高い位置に孔子廟があって、儒学を中心にした教育が行われていたようです。Sizutani3
Sizutani5Sizutani2



 

 少し離れたところにある黄葉亭まで足を延ばしました。小さな川の合流地点にある茶室を思わせる小亭です。ゲストハウスとして利用されていたようですが、見に来る人も少ないのでしょうか、戸で閉ざされていました。途中に、閑谷学校を実質的に切盛りした津田永忠邸跡があります。
Sizutani7 Sizutani8





 

 私と前後して団体2組が到着しました。少し行動をずらすようにして2時間ほどかけてじっくり見学しました。急な立ち寄りでしたが、心穏やかな時間となりました。それと、少しだけですが勉強しないといけないと思いました。少しだけですが。一度来てみると、今度は黄葉の時期に再訪したいと思うようになりました。

| |

« 演劇:2008年利賀フェスティバル・劇評2(2008年8月22日) | トップページ | 読書:最近の読書から(2008年8月後半) »

コメント

まあ、閑谷に行かれたのですか!
岡山に住んでいても行きにくい場所なんですよね。車があればどうってことありませんが。
黄葉の時期に私も是非行きたいと思っていますが、実現するのは郷里引き上げてからになりそうです。

投稿: strauss | 2008年9月 8日 (月) 23時42分

 はい、行ってしまいました。いつかきっと、と思っていたのですが天気も良し、途中下車しました。意外性があるでしょう。大きな荷物を受付で預かって頂き、おかげさまで心おきなく見たつもりですが、椿山を見落としていました。また、出かけます。帰路、竜野を過ぎました。こんな位置関係かと気付きました。
 いずれは郷里にお帰りになるのですか。それも素敵です。私は生粋の横浜っ子、この地でご逝去の予定です。

投稿: F3 | 2008年9月 9日 (火) 22時19分

郷里に帰るのは、もうそう遠くない将来です。あっちに家を建てちゃいましたのでね。
何度でも足をお運びください。

投稿: strauss | 2008年9月10日 (水) 22時56分

 そうですか。東京から岡山へは環境が随分と変わるでしょうけど、うらやましい。それまで元気にしていなくちゃ。
 Straussさんの過去ログに閑谷学校ありました。曹源寺 も機会を見つけてでかけようと思います。

投稿: F3 | 2008年9月10日 (水) 23時33分

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: 路上観察:日本最古の庶民のための学校(2008年9月6日):

« 演劇:2008年利賀フェスティバル・劇評2(2008年8月22日) | トップページ | 読書:最近の読書から(2008年8月後半) »