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2008年7月20日 (日)

美術:奈良国立博物館・国宝法隆寺金堂展

  会期   2008年6月14日(土)~7月21日(月・祝)
  開館時間 午前9時30分~午後5時、
       毎週金曜日は午後7時まで
       入館は閉館30分前まで
  休館日  毎週月曜日、ただし7月21日は開館
  入場料金 一般 1200円(近鉄奈良駅営業所で購入すると1000円)
  鑑賞日  2008年7月19日
  公式HP http://www.narahaku.go.jp/

 鑑賞を終え、飛鳥園に寄って写真を見てから、近鉄奈良駅に向かって歩き出しました。ところが奈良県庁辺りまで来たら、急に東大寺戒壇院(堂)の四天王が見たくなりました。道を折れ、東大寺の脇の方から戒壇院に向かいました。おぼろげな予定はあったのですが、後の行動はまったく気まぐれの行動に。それほどの衝撃を受けました。

 この展覧会は金堂須弥壇の修理の間に実現したもののようで、日本最古とされる四天王立像4体(国宝、飛鳥時代)が目玉でしょう。私は東博の開催と思って会期初めの頃、会社を休んだついでに出かけようと思ったのです。しかし調べたら会場は奈良国立博物館だったので観る機会はないかと思っていました。しかし何とか実現しました。

 何回か法隆寺に出かけています。多分、この四天王も拝観している筈ですが、まったく記憶に残りません。展覧会の案内を見て是非とも実物を観たいものだと思いました。

 四天王と言えば、攻撃的あるいは威圧的な姿をしています。仏教の守護神ですから当然なのかも知れません。しかし、この四天王は随分と穏やかな姿形をしています。造りは木造・彩色・切金、4体は驚くほど全体が類似しています。

 まずお顔ですが、さすがにアルカイック・スマイルとは言えませんけど、しかし憤怒の表情はほとんど感じられません。肩の辺りは円を描いたような曲線、すなわちなで肩。頭部は体の中心より前に、すなわち顔を前に突き出した状態。腕の形を除けばほぼ左右対称、衣の襞も丁寧に左右対称になっています。
 踏みつける邪鬼も左右対象、四肢を地面につけてお尻を突き出すようなおかしみのある形をしています。顔も愛嬌があります。

 展示方法は、大き目の台座の上に1体づつおかれ、360度、全ての位置から観られます。この展示方法は細部も眺めることが出来て有難いです。ただ、私の観る目が追いついていない嫌いはあります。
 他の展示は、阿弥陀三尊像、二つの天蓋、飛天図(金堂内陣旧壁画)、再現壁画など。

 金堂須弥壇の修理が終えて仏像などが元の位置に収まると、これだけ詳細に観ることは出来なくなります。貴重な展覧会です。

 この後、東大寺戒壇院の四天王を観るのですが、この四天王は天平期の傑作、というより仏教美術に拡大しても傑作と言って良いでしょう。法隆寺金堂の四天王とは表現において大きな差があるように思います。ただ私の思いはその差を指摘することにはありません。法隆寺金堂の四天王がなければ、東大寺戒壇院の四天王も有り得なかったのではないかと思うこと。両者が造られた1世紀か2世紀かの間に仏師たちが技や表現を磨いていく、脈々と繋がる伝統を垣間見る思いが出来る、ということです。

 残すは本日・明日(2008年7月20/21日)のみです。

 

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コメント

奈良と聞くと、旅心に火が付きそうになります。高校時代からユースホステルを使ってのひとり旅を始めて、郷里岡山からの、気持ちが動く範囲は奈良、和歌山あたりまででした。(西は本州の端、山口まで)
ですから京都、奈良は頻繁に出かけたものです。
ですが、仏像の良さなど到底わかるわけもなく、その場に流れる空気を楽しんでいたと言えるにと留まります。
京都にはそれから何度も行っていますが、奈良はとんと御無沙汰で、羨ましい思いで記事を読ませて頂きました。

投稿: strauss | 2008年7月20日 (日) 22時46分

 京都駅で近鉄特急に乗車すれば小一時間で奈良駅に到着します。そう遠い所ではありませんけど、京都に比べると奈良はちょっと足を延ばし難い感じがします。私は数年ぶりの奈良行、前回は名古屋起点ですすきの曽爾高原と正倉院展という変な組み合わせでした。
 私はいまだ仏教美術を良くは理解しません。まとめて知識を増やす意欲も稀薄です。よって、少しでも感じるところがあればそれで良しとしています。強いて言えば、仏教美術を生み出した職人さんたちの技に惹かれることが多いように思います。
 私に多くの方と違うところがあるとすれば、自らの足を頼りにして広範囲に歩き回ることかも知れません。奈良・大和周辺では、二上山、山之辺の道(桜井~天理)、奥明日香なども何回か歩いています。点でなく、線や面で雰囲気を感じていると言えます。
 秋に、また出かけたくなりました。

投稿: F3 | 2008年7月21日 (月) 18時23分

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