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2008年4月20日 (日)

美術:川村記念美術館・マティスとボナール

  会期   2008年3月15日(土)~5月25日(日)
  休館日  月曜日(4月28日、5月5日は開館)、5月7日(水)
  開館時間 9:30~17:30(入館は17:00)
  入場料金 一般1,500円、
  鑑賞日  2008年4月19日
  公式HP http://kawamura-museum.dic.co.jp/

1_2  横浜から千葉県佐倉は随分遠く思えます。全般的に、東京を通過して北や東に向かうのは特に遠く感じます。しかし、自動車を利用すると1時間半で多少のおつりがくる程度。増改築を終えた川村記念美術館へでかけました。企画展もさることながら、増築されたマーク・ロスコとバーネット・ニュウマンの常設展示を観ることが楽しみでした。


2_2  前半の常設展示場を抜けて長い廊下を突き当る少し手前、左側の一室がロスコ・ルーム。「シーグラム」7点が少し明るさを落とした部屋に展示されています。これらの作品だけを展示する7角形の展示室。人がすれ違える程度の出入り口が二箇所、その中間に1点、他の6点を残る空間に展示、360度、ロスコです。


3_2  中央の大きなイスに座り、位置を少しづつ変えながら順に、あるいは首を回して異なる作品を比較しながら鑑賞しました。褐色を基調にして明度・彩度を変えた四角あるいはそれを二つ連ねた帯が浮かびあがります。ロスコを観たことはあります。しかし、この空間で観るロスコは、今までのロスコとは大違いです。絵の意味するものが何だとか、そういう思いを抱く以前に、絵に包まれてしまう感じ。安住の地を得たロスコ、必見です。


4_3  階段を上って2階へ。ロスコ・ルームの真上がニュウマン・ルームです。この部屋は大判・小判の形です。正面に「アンナの光」。6mほどもあるキャンバスの左右に多少の白い部分を残し、あとは多少くすんだ赤で埋めれらています。


5_2  部屋の特徴は、左右の湾曲した部分が窓になっていること。当日は半透明のカーテンで窓が覆われ、どんよりした空模様でモノトーンになった周囲の景色が映し出されていました。絵との対比が強烈。四季折々、天候の変化、瞬間その瞬間で印象が変化することでしょう。安住の地を得たニュウマン、これまた必見です。


 抽象絵画は理解が進まない嫌いがあります。しかし、何を理解したら良いのでしょうか。常設と言う名の恒久展示は、自分さえ努力すればいつでも絵と対峙することが可能です。何回も観ているうちに、何か思うところもあるでしょう。あったらいいな、そんな気持ちを抱きます。


 このあと残る常設展示、「マティスとボナール」を観ました。
 「マティスとボナール」、随分と作品が多かったです。絵画の代表のようなものですから、多くを言うこともないでしょう。それと、ここまでに結構気力を使ってしまいました。全体的に作品が多く、最後まで気力を持続できませんでした。この美術館は何回か訪れていますが、こんなに展示が多かったかな。適当に跳ばして良いように思いました。


 この美術館は周囲の環境がとても素敵です。八重桜や黄梅も見頃。当日は「つつじ山」が一般公開されていて、普段は入れない場所を散歩できました。来週、連休中も一般公開があるようです。日程はHPで確認してください。

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コメント

素敵な美術館ですね。
何もなくても行くだけで気持ちが晴れそうです。
こんな所があるとは知りませんでした。
いずれ機会を作って行ってみたいと思います。
連休中は練習があったりするので、
その前に神奈川近代美術館の葉山と鎌倉を回るつもりでいます。
今週のドキュメンタリーは重くて少々肩が凝ります……。まだ続くのですが。

投稿: strauss | 2008年4月23日 (水) 21時48分

 本当に素敵な美術館ですよ。国立歴史民族博物館も近所ですから、一緒にプランニングされたら如何でしょうか。
 リニューアルのほとぼりが冷めた頃にまた出かけようと思います。今回は家を出るのが遅くて民博には寄れませんでしたので次の機会は。あるいは、民博を主体に出かけることになるかも知れません。
 私の連休はお仕事お仕事、感謝しなければ。ウゥ~~。

投稿: F3 | 2008年4月24日 (木) 23時47分

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