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2007年10月29日 (月)

演劇:たとえば野に咲く花のように

 作  鄭義信
 演出 鈴木裕美
 出演 七瀬なつみ、永島敏行、ほか
 劇場 新国立劇場・中劇場
 時間 2時間10分(途中休憩なし)
 観劇 2,007年10月28日 13:00~(客の入りは五分程度)

 2007/2008シーズン「三つの悲劇―ギリシャから」三部作。各々、母・妻・娘の視点で見つめるシリーズの第二弾。

 時は国内が朝鮮特需に湧くころ。場所は九州の港街にある寂れた「エンパイアダンスホール」。戦争で失った婚約者を想いながら働く満喜。満喜に夢中になる最近オープンしたライバル店「白い花」の経営者・康雄(永島敏行)。康雄の婚約者・あかね(田畑智子)。あかねを愛し続ける康雄の弟分の直也(山内圭哉)。閉じない四画関係を柱にして物語は進みます。

 「白い花」の経営者・康雄は毛布工場も経営していて朝鮮特需により巨万の富を得ている。憲兵崩れで故郷にも戻れない満喜の弟・淳雨(大沢健)は、資本家を敵とみなした活動の一環として「白い花」に火炎瓶を投げ込んで、康雄・直也に追われて「エンパイアダンスホール」に逃げ込む。乗り込んで来た二人に、家捜しを推し止めるべく啖呵を切る満喜。

 右額に爆弾傷を残す康雄は、戦地での体験から生きていることへのわだかまりを持つが、満喜の目に同じような思いを見つけて恋心を抱く。それを許せず、あきらめきれないあかねは、康雄が戦場で仲間を襲って食料を略奪した過去を満喜に話していないのかと詰問する。康雄はあかねとの婚約を破棄、それを受け入れられないあかねは、雨中、康雄に土下座してわびることを要求する。

 「エンパイアダンスホール」には、鈴子(三鴨絵里子)・珠代(梅沢昌代)も働いていて、淳雨・なじみ客の菅原太一(大石継太)に恋心を感じている。

 舞台上にはダンスホールが作られ、全ての場面はここで展開する。照明が時の流れを。途中、本水の雨が降り地面に水たまりが。要所に「虹の彼方に」のレコードが流れ、未来の希望を重ねる。

 最後は、満喜・鈴子・珠代が妊娠していて大団円で幕を閉じる。まて、あかねと直也は?

 物語の展開はよく判りますがギリシャ悲劇はいずこに、香り付けにもなっていないように思いました。時代設定は若い人に理解されるでしょうか、もっと現代に近づけるアイディアはなかったのでしょうか。ある意味、処理しやすい時代設定と思います。全体にそつなくまとまっているとは思いますが、いま一つ訴えかけるものがなかったなー。

 珠代(梅沢昌代)はモードの頃から時々見ていますが、今回もよく脇を締めています。鈴子(三鴨絵里子)もしかり。話が膨らみました。ほかに淳雨の仲間・李英鉄(池上リョヲマ)、ダンスホール支配人(佐渡稔)。

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